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川辺のタヌキの日々の雑感をとりとめも無く綴ります。
生存報告と東京五輪について
2013-09-22 Sun 00:32


快晴 月齢17 立待月

 久しぶりの更新という事になってしまいましたが、とりあえずは生存報告と簡単な近況報告をば。
 前から言っている事ですが「忙しい」という言葉を使うことにとても抵抗がある上に、この言葉の意味するところが大嫌いなので、あえてそういう表現は使いませんが、いろんな意味でバタバタと余裕のない生活を送っている訳です。どうしたものなんでしょうねぇ。
 以前から話のあった医療通訳についての本がもうボチボチ出版されることになりそうです。というのも、この本を阪大大学院の医療通訳養成のテキストに使うという事になったそうで、いろんな予定(当初は来春出版予定でしたが)が前倒しになったんだとか。5月に原稿を出し、校正を経て出版という事な訳ですが、凄いペースですね。書かせて頂いたと言っても、ホンの10ページ分の1章を書いただけで、私以外のみなさんの著述部分がとても楽しみです。医療通訳士協議会としてもこの本はいろんなシーンで使っていくことになるのだろうと思います。
 我が家のキジトラーズは相変わらず元気いっぱいでちょっと目を離すとイタズラ大会を展開しています。オリくんは元々夜になるとベッドに来て人間と一緒に寝ていましたが、すーちゃんも最近はベッドに上がってきて人間と一緒に寝るようになりました。オリくんはおそらく自分のことを人間だと思っているのでしょうけど、すーちゃんはどうなんでしょうねぇ。ま、この辺りについては「あちら」の方で。
 先週末から今週初めにかけての台風、みなさんの所では大きな被害は出なかったのでしょうか?風も然る事乍ら、雨の凄さと言ったらこの辺りでもここ数年では最高の降り方で、私の所では大きな被害はありませんでしたが、淀川の河川敷が完全に水没し、河川敷内にプレハブで建っていた事務所がひっくり返ったり、ところどころで大きな鯉が干物になっていたり、河川敷内の低木に住んでいたらしい鳥が避難してきているようで今まであまり耳にしなかったようなとても綺麗な鳴き声を毎朝聞かせてくれています。おそらく水位は3m以上上がっていたのではないでしょうか。
 この辺りでは河川本体の幅と同じくらいの幅の河川敷が両岸にある訳で、そこを水浸しにするくらいの水量というのは途方もない量ですよね。京都の様子を見る度に、「そりゃ、これくらい水位が上がるのは当然だよな」と思って見ていました。
 「ドコモがiPhoneを販売するらしい」という噂はiPhoneの新型が出る度に出ていた話で、「あぁ、また狼少年が何か言ってるみたいだなぁ」と思って静観していましたが、今度はホントの事だった訳で、これにはビックリすると同時に嬉しいものを感じました。スマホへの移行は必ずやって来るとは思っていましたし、そのタイミングをどうしようかとも考えていました。とはいえ、AndroidのあのMan Machine Interfaceの気持ち悪さと言うのは、iOSを使い慣れた人間からすると耐えられない訳で、どうせスマホに移行しなきゃいけないのならiPhoneしかないだろうし、それならキャリアーを乗り換えるしかないのかと半ば諦めかけていたのでこの機にドコモ版のiPhoneへの移行を決めた訳ですが、さて、いつ何処もショップに行くかが問題だよなぁ。一節には「iPhoneに『DoCoMo』のロゴが入るのじゃないか?」なんて話もありましたが、どうやらそんな事はないようでホッとしています。う〜〜〜ん、iPhone5sのゴールドかスペースグレイがいいかなぁ。

 という事で、「世の中」の動きですよ。その一番のトピックはやっぱり「2020年東京オリンピック決定」って事になるのでしょうね。みなさんはどうお感じになったのでしょうか? 私は正直言って「あ、そう。」という程度にしか感じなかったんですよね。「復興五輪」なんて言い方をする人もいるようですが、東京でやって、どう復興に繋がっていくのか、私にはよく判りません。というか、福島第一原発は東電の施設で、東京(や周辺の関東一帯)に電気を供給する為に関東以外に作られた(都心だと「危険」だからという事で)施設で、その施設が大きなダメージを与え、そしてその影響が福島の復旧を阻んでいるという状況で、東京が潤う五輪をやるというのはどうにも違和感を覚えまくる感じなのですが、みなさんはどうなんでしょうか。そして、それによってどう福島や東北の復興が進められるというのか、全く理解出来ない訳です。
 「日本全体への経済効果が大きいので、それによって結果的に復興が進められるんだ」というのなら、東京以外の所(例えば九州や沖縄)でやっても何ら変わりはないと思いますし、インフラ整備の進んでいる東京で開催する以上に地方都市で開催する方が余程経済的影響は大きいのではないだろうかと思うのですが、どうなんでしょうか。リニア新幹線も2020年には間に合わないようで、東京名古屋感の開通でさえ計画では2027年。1964年の東京オリンピックの時のように新幹線の開通をその時期に合わせるなんて事は到底出来ないでしょうし、何を目論んでいるのか、サッパリ理解出来ないという感じなんですよね。ま、私なんかよりも遙かに頭のいい人たちが考えていることでしょうから、間違いなんて無いのでしょうけれど(と、皮肉っておく)。「復興五輪」と銘打ちたいのなら、いっその事、福島でやれば良いのにと思う次第です(が、オリンピックは都市が立候補して開催権を得る訳ですから、東京以外の処ではどうやっても開催できない訳ですけれど。)。
 ま、決まった事なので、是非とも成功して貰いたいとは思っている訳ですし、客観的に見ると、夏季五輪としてはアジアで2回目。2回目の開催地となるのはアジア初という事で、それはそれなりに意義のあることだとは思うのですが、巷で話題になっている程の経済波及効果は果たして期待出来るのかというと、そこには大きな疑問が残る訳でもあるのですよね。東京では確かに大凡期待値に達するような経済効果はあるかも知れません。そもそも建築業界ではもう数十年前から「東京スピード」と言われるようなスピードで建築が消費されているのが東京です。その後の不景気で多少は鈍化しているとは思いますが、それを大幅に底上げする程の効果があるとも思えませんし、元々インフラの整っている東京でそれ程公共工事による経済効果が期待出来るとも思えません。そりゃね、競技場を新築したり、改修工事をしたりという事もあるので、土木・建築業界には多少の効果もあるでしょうし、その周辺業務にも多少の影響はあるかも知れません。が、これもどうなんでしょうねぇ。開催期間中と、開催にかける準備による投資という部分での経済効果は期待出来るかも知れませんがこれらは短期的なもので、長期にわたる経済効果は当然の事ながら期待出来ないと思っています。入場料や観光客による収入は確かにかなり見込めるのでしょうが、建設費や設備投資、民間でも当然そういった投資がある訳ですから、それをペイした上でどれだけの利益が出るのかというところが肝心ですし、その後の動向も大きな懸念材料ではないかと思うんですよね。
 要するに、五輪なんてものは単なる「打ち上げ花火」でしかない訳で、それによって膨らんだものをどう維持していくのかという「仕掛け」が全く無い状態では寧ろマイナス効果も大きいのではないかと思っている訳です。
 と、まぁ、経済は全くのド素人の私の言う事は何ら信憑性に欠ける訳ですが、逆に言うと、ド素人が懸念するようなことについては専門家はどう考えているのか、興味のある所でもあったりしますね。
 そんな事はさておき、1964年の東京五輪の際には三波春夫が「東京五輪音頭」を唄い、盆踊りでは日本中が狂喜乱舞して踊った訳ですが、2020年の東京五輪ではどうなるのでしょうか?「新東京五輪音頭」は誰が唄うのでしょうね。あ、1964年の開会式の際にはブルインが飛んだんだ! 今度も飛ぶのかなぁ? そしてもう一つ、10月10日の「体育の日」は元々1964年の東京五輪の開会式の日だった訳ですが、2020年の開会式は別の日が選ばれるのでしょうか? あ、そうそう、1964年の東京五輪の開会式のドキュメンタリーフィルムは改めて見ると時代性や色んなものが透けて見えて面白いですよ。
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スペースガード協会
2013-02-20 Wed 23:56

Nikon D7000 AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED f5.6/30sec ASA400 Date2013.2.20

 2月16日未明(日本時間で4時25分頃)に「小惑星2012 DA14」が静止軌道より内側、実際には地球の表面から約27,700kmという非常に近いところをかすめるという現象がありました。この小惑星は直径が約46m、質量が約13万tというもので、これ程の大きさの者がこれ程近くを通過するのは約40年に一度なんだとか。生憎天気予報では大阪は朝まで曇りという事だったので諦めてみませんでしたが、関東では観測されたようです。この小惑星、「アテン群」と呼ばれる小惑星群の仲間で、地球の公転軌道に近いところを公転している小惑星で、今回の接近までの公転周期は368日。今回の接近で軌道が変わった為、接近後の公転周期は317日になったそうです。
 実はこの小惑星の最接近の約16時間前にロシアのウラル地方に巨大な隕石の落下がありました。NASAの発表によると直径約15m、質量は約7,000tという巨大な隕石(小惑星)で、大気圏突入時の速度は何とマッハ50。15mというと巨大な隕石ではありますが、これを宇宙空間で見つけるのは至難の業。増して日中に接近してきた際にはもうお手上げなんだとか。この隕石により集合住宅3,724軒、学校や幼稚園など671施設が被害を受け、総面積20万平方メートルの窓ガラスを破壊したそうです。これらはこの隕石から出た衝撃波によって破壊されたそうですが、衝撃波のエネルギーは広島型原爆の30倍強に当たるTNT火薬換算で500kt相当になるそうです。因みに、小惑星2012 DA14と落下した隕石は軌道が全く違うようで因果関係は全く無いそうです。つまり、全くの偶然にほぼ同じ時期に二つの大きな隕石(というか、小さな小惑星)が地球に接近(そして片方は落下)したという事です。
 前述の「小惑星2012 DA14」が属している「アテン群」という小惑星群は「地球近傍小惑星」と呼ばれているもの一つで、いってみれば地球の近くを周回している小惑星群なんです。地球近傍小惑星の中には地球に接近するものが約8,500個あるとされていて、これらの小惑星は全て監視体制下にあり、軌道計算がされていて、今後100年は地球に衝突する事はないという事が確認されています。で、これらの監視や接近する小惑星を見つけ出す作業をしているのが「スペースガード協会」という団体。この団体の本部はイタリアにあって、「スペースガード財団」というNPOが母体なんだとか。日本にも「日本スペースガード協会」というNPOがあって、岡山県の美星に本拠を置いて毎日夜空を監視しています。地球の一大事に関わる業務をNPOがやっているって、凄いですよね。
 監視体制があるという事で一安心された方もおられるかも知れませんが、今回、ロシアに落下した隕石は全くノーマークというか、認識されていなかったモノでした。あまりに小さいので、発見されずにいたモノだったようです。つまり、これ程の災害をもたらす規模の隕石でさえ「小さいが為に発見する事は困難」だという事なんですね。
 そしてもう一つ、発見されて、それらがもしも地球に衝突する軌道にある事が判った際にどうするのかという問題ですが、実はどうする事も出来ないというのが現状なんですね。つまり、アメリカもロシアも中国も、勿論その他の国もこれらを破壊する能力を持っていないのが現状です。
 「アメリカもロシアも中国も地球を何回も破壊してしまえるくらいの核兵器を持ってるじゃないか」と仰るあなた。その通りです。でも、それらを大気圏から遠く離れた宇宙空間に存在する小惑星まで打ち上げて破壊する為のロケットが実はないんですよ。「いやいや、そんな事はない。アメリカもロシアも惑星探査機を打ち上げる能力を持っているロケットを持っているじゃないか」と仰るあなた。その通りです。でもね、それをそのまま小惑星破壊用のミサイル兵器に転用する事は難しいんですよ。
 実はこれらの惑星探査機を打ち上げるのに使われているロケットですが、地球の引力県から飛び出すだけの能力は持っていますが、惑星探査機って、真っ直ぐ目的地に飛んでいっている訳じゃなく、途中で寄り道をして他の惑星の引力を利用して速度や軌道を変えたり(スイングバイと言いますが)して目的地に辿り着いています。そして、それには最適のタイミング(目的地や途中でスイングバイに利用する惑星の位置)を設定し、それに合わせて打ち上げているんです。だから、「直ちに破壊の為に打ち上げを」となっても、その能力が実はないんですよね。
 だからといって空を見上げて不安におののいている必要は少なくとも今後100年間はないとは思いますが、今世紀中にこれらへの対応策を用意しておく事は必要なのかも知れません。それも、あくまでも平和裏に。
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気力
2012-12-31 Mon 21:02



 年が明けようとしています。さて、これが明けるまでにアップできるのやら……。
 気力が湧かない。うちを出る気にさえならない。とはいえ、そんな事言ってられるわけもなく、外に出ることも必要だったりするわけです。
 今年は私自身に責任はあるとはいえ、最悪の1年だったという気がします。最悪、最低の1年。「どん底」という言葉がぴったりな1年になってしまいました。さて、ここから這い出すことが出来るのか。いや、這い出さないといけない訳ですが、本当に今の自分にそれだけのパワーがあるのかという事にさえ自信が持てない状態というのが本当のところです。
 「明けない夜は無い。冬は必ず春となる。」というのがnever give upの塊みたいだった母の口癖でした。「どんな事があっても、どんなに辛くても、決して諦めてはいけない。『なにくそ、負けるものか』って歯を食いしばって踏ん張るんだ。』と、へこんでいる私に母はよく言ってました。先日、深夜に目が覚めてベランダに出ようとリビングを通った瞬間、母の臭いを感じました。きっと、今の腑甲斐無い様子を見て何処かでそう言っているのだろうなと思います。
 明けない夜は無い。今はそれを信じて、もう少し前に進めれば良いなと思います。
 今年お世話になった皆様、本当にありがとうございました。そして、今年ご迷惑をおかけした皆様、本当に申し訳ありませんでした。
そして、来年、これに懲りずにおつきあい頂けるのであれば、どうぞよろしくお願いいたします。
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Fly me to the Moon
2012-08-26 Sun 16:01
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 晴れ。月齢8.5 九夜月

 人類史上初の月面に着陸したアポロ11号のニール・アームストロング船長がなくなりました。享年82歳。今月受けた心臓の血管手術後の合併症によるという事です。彼の死去にあたって遺族は「ニールへの敬意を示すには何をしたらよいかをお尋ねになるかたに、ただ次のことをお願いします。彼の手本となる腕前、功績、そして控えめの態度に敬意を払ってください。それから、次の晴れた夜に外を歩いていたとき、月があなたに微笑んでいるのを見たら、ニール・アームストロングのことを想ってください。そして彼にウインクを。」とのコメントを発表しています。謹んでご冥福をお祈りすると共に、今夜、月が出ていたらアームストロング船長とアポロ11号の事を思い出したいと思います。
 といっても、1969年の出来事をリアルに知っている人よりも記録でしか知らない人の方が実は多いのかも知れませんね。あの歴史的着陸から、もう既に43年が経ってしまっているのですからね。

 1964年生まれの私にとっては1969年7月21日の出来事は衝撃的な記憶として印象に残っています。ただし、テレビに映った38万㎞の彼方から送られてくる白黒の画面はノイジーでとても見にくく、音声もとても聞き取りにくいモノで、交信の合間に響く「ピーッ」という発信音がおそらく一番印象に残っている程度ではありますが。それでも、「人類が今、月に降り立つんだ」という興奮は5歳の子どもにも大きなモノでした。
 アポロ11号のというか、アームストロング船長の有名な言葉、「これはひとりの人間にとっては小さな一歩だが,人類にとっては巨大な飛躍である。」はあまりにも有名で、いろんな所で引用されたりアレンジされたりしていますが、当時この着陸シーンを見ていた日本人の大半はまだ「同時通訳」という存在を知らなかったようで、NHKに「今あの通訳している機械は何処に行けば手に入るのか?」といった問い合わせの電話が殺到したそうです。対応したんHK職員は「機械ではなく人間が同時通訳しています」というと、「そんな事が出来る訳がない。機械がやっている筈だ。人間がやっているというのなら画面に映して見せろ。」と言ったとか。で、その翌日の放送から通訳ブースで必至に同時通訳する通訳者が画面に映るようになったそうです。そしてこの画面を見た多くの日本人が更に驚くと共に、「同時通訳」という仕事が憧れの職業として多くの人に記憶されたそうです。
 アポロの放送にあたって同時通訳をしたのがその後、日本一の通訳会社となるサイマルを設立したメンバーの一人でもある西山千氏。通常、通訳ブースに入って通訳する同時通訳者は影の存在であり、画面に映るなんて事のない存在ですが、こういう経緯でこの時は画面に映り、西山千氏をはじめとした担当通訳者の顔は一躍有名になったそうで、後日、西山氏がバスに乗っているときに向い側に座っていた老婦人にじっと見つめられていたそうです。服装がヘンなのかなと思っているとそのご夫人が「あの、アポロの通訳をされていた方ですよね?」と声をかけてこられたそうで、「そうです。NHKでアポロの同時通訳をしていました西山です。」というと、「ありがとうございました。あなたのおかげで何が起きているのか、どうなっているのかがよく判りました。本当にありがとうございました。」と感謝の言葉をかけられたそうです。
 当時、日本人にとってはまだまだ馴染みのない通訳者という存在がこの放送によって一躍有名になり、憧れの職業となった訳ですが、当時の通訳者のギャランティは一日約3万円だったとか。その頃、大学卒の初任給が約1万円ですから、大卒のサラリーマンの3ヶ月分を一日で稼いでいたという事になりますね。
 話を戻しますが、この有名な「これはひとりの人間にとっては小さな一歩だが,人類にとっては巨大な飛躍である。」という言葉、英語では「That’s one small step for a man, one giant leap for mankind.」となる訳ですが、西山千氏の本によると、音声が聞き取りにくく、訳するのがたいへんだったとのこと。西山氏によると、「for a man」の「a」が聞き取れず、そうすると「一人の人間」ではなく「人類」となってしまうけど、その後の文脈を考えると「a」があるはずだという事で、「一人の人間にとっては」と訳したんだそうです。これ、後日談があって、実は「a」が無かったんだそうです。が、どう考えても、「a」があるべき文章で、アームストロング本人に確認すると、「a って言ったつもりだったんだけどなあ」という事で、言い落としていたんだとか。という事で、その後、アームストロング自身はこの文章を記述する際は「That’s one small step for "a" man, one giant leap for mankind.」というように括弧付けで表記するのがお気に入りだったそうです。当時、この有名なコメントをオンタイムで聞いた人はおおよそ4億5千万人。当時の世界人口がまだ36億人だったそうですから、世界中の8人に1人はこのコメントを聞いていたという事になります。
 NASAは(というか、アメリカは)、改めて月へ、そしてその先に火星へと人類を送ろうとしています。アームストロングは「有人火星飛行は1960年代に成し遂げた有人月飛行よりも容易いだろう」とコメントしていたそうです。
 最後にもう一度、謹んでご冥福をお祈りいたします。
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交流会開催のお知らせ
2012-06-11 Mon 20:37
6月17日の「第3回医療通訳フォーラム」終了後、5時30分より枚方市駅前の「土筆んぼう」で交流会を開きます。
参加費は3,500円です。
参加ご希望の方は枚方市の医療通訳を実現させる会ブログのメールフォームからお申し込み下さい。
お申し込みの際にはお名前をご記入下さい。

みなさんのご参加をお待ちしています。
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アインシュタインの亡霊
2012-06-08 Fri 20:43


曇りのち雨。 月齢18.1 寝待月

 どうやら今日から九州北部、中国、四国、近畿地方が梅雨入りしたとの事。今もシトシトと梅雨らしい雨が降っています。やっとというか、嫌いな季節がやって来たという感じです。ま、「嫌いな季節」って言ってしまうと、春は鬱々となってしまうので好きじゃないし、夏は暑くて眠れないので嫌いだし、1年の半分は嫌いな季節って事になってしまうのですけれども。

 昨年の9月に「光よりも速く進むニュートリノが発見された」というニュースがありましたが、覚えておられるでしょうか。名古屋大学を中心としたグループがイタリアで実験したところ、730kmの距離で60ナノ秒ほど光よりもニュートリノの方が速かったという観測結果を発表しました。このニュース、私は懐疑的な立場で見ていました。実験距離が短いので誤差に埋もれてしまい易い事やそもそも光より速い物質の存在はないだろうというのが私の視点でした。この実験をした国際研究チーム「OPERA」は本日付で「実験にミスがあった」として結果の撤回を発表しました。この「ミス」というのは発表によると、全地球測位システム(GPS)時計の光ファイバーの配線不良で、その結果、時計に遅れが生じニュートリノが実際よりも速く到着したように測定されたという事です。実験結果の発表当初、実験の不備を指摘する声もあったのですが、OPERAは「考えられる実験ミスは全てつぶした」と実験に不備はないとしていたのですが、検証の結果やはり実験の不備だったという事になりますね。この結果を受けて産経新聞は「高度に専門化した科学研究の弊害は繰り返し唱えられている。しかし、研究者らがそれを是正する努力を積み重ねていない。身近に理論家もいたはずなのに、もっと情報を交換して議論を尽くせなかったのか。」と実験の進め方、発表に至るチェック体制について指摘しています。
 結果的に光よりも速く進む粒子は存在しないという事を証明したようなもので、相対性理論を覆す事はまたしても出来なかったという事になるようですね。ま、「今のところ」という注釈を付けておく方が中立的というか、冷静で客観的な言い方なんだと思います。今後、どんな研究でどんな結果が出てくるのか、期待しておきたいと思います。光を超えられないとなると太陽系から出て宇宙を探索するなんて不可能って事になっちゃいますしね。
 この種の研究の一つの実証方法として天文学との協働という方法が考えられます。例えば、もう間近に迫っていると言われているオリオン座のベテルギウスの超新星爆発を観測する事で、その時に生成されるニュートリノが光よりも速く地球に到達すれば、今回照明出来なかった「ニュートリノは光よりも速く進む」というのが照明出来るかも知れませんし、ベテルギウスは地球から約650光年もの距離にあるので、例え僅かな差であったとしてもかなりの時間の開きが出来る可能性があります。
 現実にはこうした超新星爆発の観測はスーパーカミオカンデでもされていて、現在までの所、光よりも速く到達した粒子は存在していなかったという結果が出ています。そういえば、カミオカンデも浜松ホトニクスが新しい超高感度素子の開発に成功したという事などから「ハイパーカミオカンデ構想」が打ち出されています。その規模たるや何とスーパーカミオカンデの20倍。水容積100万トンの超巨大プール(カミオカンデは3,000トン、スーパーカミオカンデは50,000トン)み新開発の超高感度光電子倍増感を使い、宇宙開闢の秘密に迫るそうです。
 この規模の観測装置は当然と言えば当然ですが国家プロジェクトで建設費用は約400億円だそうです。400億円と聞くと高いイメージですが、この手の施設としては比較的低価格という気がします。例えば、兵庫県にある「スプリングエイト」は1991年当時の値段で約1,100億円かかっています。400億円で世界一の研究施設が出来、世界でもトップの研究や観測が出来るのならコストパフォーマンスは高いのではないでしょうか。ま、蓮舫さん辺りは「1番じゃないとダメなんですか?」とまた突っ込みを入れるのかも知れませんけれども。
 蓮舫さんと言えば、あのスパコンですよ。神戸にある「京」。先日、NHKスペシャルで、京の特集を放送していたのを見ました。凄いですねぇ。京の演算能力を利用して作った「ヴァーチャル心臓」には驚きました。データさえ揃えば身体の様々な部位をヴァーチャルで作り上げる事が可能になってきているって事なんでしょうけど、脳はどうなんだろうか。まだまだ脳の働きについては判っていない事が多いので無理なのかな。
 ハイパーカミオカンデで得られる情報はスーパーカミオカンデとは比較にならないほどの量になるでしょうから、京で処理するっていうコンビネーションは相当良いかもしれませんね。
 もう一つ驚いたのはIBMが開発した「ワトソン」。IBMのワトソン研究所で開発されたので「ワトソン」と命名されたのでしょうが、極々普通に人間が話しているのと同じ感じで会話をしているのには驚きでした。このワトソンを医療面で応用しようという話があるそうで、患者の様々な症状を聞かせると、ワトソンの持っているあらゆる症例データから病気を割り出すんだとか。つまり、ドクターとして働く事が出来るという事ですが、そうなると、「Dr.ワトソン」って事ですよね。絵~~っと、じゃ、このシステムを犯罪捜査などに応用した場合はやっぱり「ホームズ」って名前にしなきゃダメですね。
 日本もアメリカもそれぞれ特徴的なスーパーコンピュータの開発を進めていますが、現在演算速度2位にいる中国はどんな特徴を想像するのでしょうか。それとも、中国に独創的な想像というのはまだまだ無理なんでしょうかね。
 
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夏の節電にご協力を
2012-06-07 Thu 22:04
金星1

 晴れ時々曇り。 月齢17.1 居待月 

 今日は果たして暑かったのだろうか、それとも過ごし易い気候だったのだろうか。外で太陽の当たるところにいたら結構暑かったように思いますが、室内は快適な気温で気持ち良い風が吹き込んでいましたね。これからどんどん加速度的に暑くなっていくのでしょうが、まだまだナントカ耐えられる気候ですね。

 「ヒゲの殿下」、寛仁親王殿下がお亡くなりになりました。享年66歳。一般記帳には長蛇の列が出来たとの事。多くの国民に慕われた方でした。ご冥福をお祈りいたします。

 さて、昨日は金星の太陽面通過という日食よりもかなり珍しい天体現象が観測されました。大阪でも朝から曇り空でこれは見られないかなと思っていたのですが、7時半頃から雲に切れ間から太陽が覗き始め、お昼頃までナントカ雲のまにまにという感じでしたが見る事が出来ました。金環日食といい、今回といい、雲間から覗く感じの観測でしたが、昼間の、それも珍しい現象を見る事が出来て良かったと思っています。次回、金星が太陽面を通過するのは2117年。その頃には生きてないなぁ。惑星は太陽に近いほど公転速度が速いので、太陽をバックに金星が地球を追い抜いていったという感じなんですが、その速度が凄い凄い。金星の平均軌道速度は秒速約35km。時速に換算すると、126,000km。国際線のジャンボジェットの巡航速度がだいたい時速800km程度ですから、その約160倍。マッハ1が時速約1,200kmですから、その100倍以上の速度という事になりますね。因みに、地球の直径が約12,700km。金星は地球の直径分を6分で移動しているという事です。
 当然ですが、地球も太陽の周りを回っています。地球の軌道速度は時速にすると約108,000km。地球から見ている訳ですから、地球と金星の相対速度が金星の「見かけ上の速度」という事になりますね。という事は、126,000 - 108,000 =18,000なので、相対速度は時速約18,000kmという事になりますね。
 つまり、今回の金星の太陽面通過は金星が太陽をバックにして時速約18,000kmで駆け抜けたという事になる訳です。凄いですね。
 金星と同様の内惑星として水星があります。水星は金星よりも太陽度を回っていますので、軌道速度ももっと速く、秒速約48km。これは時速換算すると約172,800kmという事になります。金星よりも実に46,800kmも速いという事になります。この水星も当然ですが太陽面通過をします。ですが、太陽により近く、より速い速度で回っている為に、金星のそれよりも頻度が多く、1世紀のうちに約13回程度通過しています。だいたい7年に一度という事になるでしょうか。前回の水星の太陽面通過は2006年11月8日。通過に要した時間は4時間58分でした。通過に要する時間は太陽面の何処をどう通過するのかで変わりますからあまり比較対象としては相応しくないかも知れませんね。次回の水星の太陽面通過は2016年5月9日です。これなら見られそうですよね。
 ただし、水星の直径は約4,900kmで金星(直径約12,000km)よりも遙かに小さく、約40%程度しかありません(因みに月の直径は約3,500km)。金星の太陽面通過では金星の大きさは見かけ上太陽の約1/33というサイズでした。ご覧になられた方はもしかしたら太陽面にゴミのようなものが幾つか写っているように見えたかも知れませんが、これが黒点でした。金星の大きさと比べても劣らないくらいの大きさのものもありましたが、水星の見かけ上の大きさは太陽の約1/150。もしかしたら黒点よりも小さく見えるかも知れません。
 水星は太陽から最も離れた時でも27.8度しか離れない為、水星を直接見る事はなかなかないかも知れませんが、水星の太陽面通過は水星を見る最大のチャンスではないでしょうか。

 と、天体ショー関連でまとめようと思っていたのですが、関西電力から「ご家庭における今夏の節電のお願い」というのがポスティングされていました。ま、「原発を稼働させないと電力が足りなくなるから節電しろ」というないようなんだろうなと思いながら斜めに目を通してみたのですが、「原発」だとか、「再稼働」だとかという言葉が何処にも見当たらない。そりゃこの時期そんな言葉を付けて「だから節電しろ」なんて言ったら半分脅しのように受け取られかねないとさすがの関電も考えたんでしょうね。とはいえ、節電しろと。それは吝かではないのですが、そのお願いに書かれていたのが下のグラフです。「夏の昼間(14時頃)の電気機器の使用例(在宅世帯の例)」という奴です。半分以上をエアコン(58%)が占め、冷蔵庫(17%)、照明(6%)、テレビ(5%)と続く訳です。これ、おかしくないですか?

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 「使用例」という括り方が何とも漠然としている訳ですが、「昼間におうちにいる家庭ではこういう家電製品が使われていて、使われている頻度が多いのは…」という解釈で見ると、冷蔵庫がエアコンよりも圧倒的に少ないっていうのはどうなんでしょうか。エアコンを付けていない時間でも冷蔵庫は常に動いている訳で、使用頻度であれば冷蔵庫の方が圧倒的に高いのではないかと思う訳です。照明もね、テレビより照明の方が使っているっていうのはどうなんでしょうか。昼間なんですよね。これも何だかおかしな気がしてきます。
 では、これを、「消費電力の高い順」という見方をしたとするとどうでしょうか。そう見たとしても、最近のエアコンって、こんなに消費電力高いのでしょうか。いろんなサイトを見てみると、エアコンの電力消費量についてテレビでも検証したりしてるんですね。で、そこで見つけたものの一つが、「エアコンの消費電力は電源を入れて17分後にはたったの80Wになる」というものでした。どの機種でどういう負荷をかけて実験した結果なのかが定かではありませんが、最新式のインバータエアコンなら低負荷になれば消費電力は格段に低くなるでしょうから、こういう結果も出てくるのかなと思いました。又、別のサイトでは、節電対策と効果として「エアコンを1台止める (130W)」「液晶テレビを消す (220W)」(野村総研資料)というのが載っていました。つまりね、この資料で見ると、エアコンを止めるよりもテレビを消した方が1.69倍も節電効果があるという事になります。これね、テレビでは言わない事実なんですよね。
 昼間の電力が危ぶまれていて、計画停電も止む無しという雰囲気になってきていますが、じゃ、テレビ局が停波したらどうなんでしょうね。そうすれば、各家庭でもテレビを見ないという事になるでしょうし(いや、「その場合は撮りだめしたドラマを…」という人もいるかも知れませんが、そこは節電にご協力という事で)、テレビ局も放送する為に必要な機材が止まれば大幅な節電が可能です。でも、こんな話はテレビでは絶対に出てこない。そりゃ、こんな話してしまったらテレビ局は「商売あがったり」になっちゃいますからね。テレビ局側は、「テレビには緊急時の情報伝達という重要な使命がある」と言いますが、そんなの、今のご時世テレビよりもネットや携帯の情報網の方が速かったりしますからね。それと、「昼間の電力が不足しているから」との話なので関係ないといえば関係ないのでしょうが、深夜放送ももっと整理しちゃったらどうなんでしょうかね。其の昔、オイルショックの頃には1時頃にはもう停波してたんじゃなかったでしょうか。みなさん、この夏は昼間はテレビを消して読書に勤しんでみてはいかがでしょうか。節電対策にもなるし、いろんな知識も身につくし、節電対策はそのまま電気代にも影響する訳で、「三方良し」じゃないですか。
 それにしても、家庭での電力消費と全体の電力消費には大きな開きがある訳で、それはそのまま企業が消費している電力となるのだと思うんですよね。企業がどうにかしない限り、家庭で15%節電してもどうしようもないという気がしますが、テレビ局さん、どうですか?
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お月様は恥ずかしがり屋
2012-06-04 Mon 23:26


 曇り。 月齢14.1 十五夜 部分月食

 徐々に暑くなってきました。ここ数年4月の後半にはかなり暑くなっているという事が続いていたのでゴールデンウィークには衣替えしていたという方も多かったのでは無いでしょうか。今年は皆さんどうされました? 結構出しては直し、直しては出しって人も多かったのでは無いでしょうか。九州南部は今日梅雨入りしたとか。どうやら今年は梅雨入りも早くなりそうだと思っていたら、これ、平年よりも4日遅くて、昨年よりも12日も遅いんだとか。そんなに早かったっけ? 人間の記憶なんて当てにならないものですね。でも、とにかく、鬱陶しい季節がもう目の前までやって来ているって事は間違いなさそうです。

 歌手の尾崎紀世彦さんが亡くなられました。「がんの為」としか発表されていないようですが、身体中に転移していたのでしょうか。享年69歳。一時期「失踪騒動」なんて騒がれていましたが、入院なさっていたって事のようですね。「また逢う日まで」は私が小学生の頃の歌。でも、強烈に覚えています。こうやって子どもの頃のスターが消えていくんですね。ご冥福をお祈りいたします。

 さて、今日は部分月食の肥立ったのですが、生憎の曇り空。一応、カメラの用意もしていたのですが、お月様が照れてしまったかどうかは判りませんが、全く見る事がで傷でした。この雲、梅雨前線の影響かなぁ、それとも近づきつつある台風3号の影響かなぁ。本土上陸はなさそうだし暴風圏にも入らなさそうなので一安心ではありますが…。とにかく、次回の月食は2014年4月15日の部分月食、同年10月8日の皆既月食までお預けって事のようです。
 月食は月に地球の影が落ちてと言うか、地球の影に月が入って起きる現象ですので、地球上の夜の地域なら何処からでも観測する事が可能ですし、現象が起きる時間も同一です。ここが日食との大きな違いで、日食の場合、地球上に月の影が落ちるので、影の移動と共に日食が移動します。ですから観測される地域も時間も限定されるんですね。月食は日食ほどドラマチックではないかも知れませんが、本影食が始まると刻々と月の色が変わりゆくのでこの色の変化を見るのも楽しいですよ。
 月食はダメでしたが、次は明後日(6月6日)に金星の太陽面通過という皆既日食よりも遙かに珍しい現象があります。日食観察で買った日食グラスをまだ残してある方、金星の太陽面通過を見てみませんか?
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第3回医療通訳フォーラムのご案内
2012-05-31 Thu 00:42
下記の要領で第3回医療通訳フォーラムを開催する事になりました。
今回は遠隔通訳のシステムについて群馬大学の瀧澤先生をお招きしてお話を伺います。
皆さんふるってご参加下さい。

枚方市の医療通訳を実現させる会のブログも立ち上げました。
お問い合わせについては枚方市の医療通訳を実現させる会のブログからメールフォームをご利用下さい。

第3回医療通訳フォーラムビラ
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手話通訳と音声語通訳(どちらも大変なんだよ)
2012-05-30 Wed 23:56

 晴れ時々曇り。 月齢9.1 十日月
 
 ツイッター上で「音声語通訳よりも手話通訳の方が疲労が激しい」と言うつぶやきがあったので気になってちょっと見てみました。彼の方はどうやら手話講師や手話通訳をされている方で、「音声語通訳は声を聞いて声で話すだけ。手話通訳は声を聞いてそれを手話(手の運動)に替えるので疲労が激しい」との主張のようですが、これ、正しいのでしょうか?
 まず、私自身はこの比較自身が意味のない比較だと思っています。音声語通訳と手話通訳はそもそもモードが違うので単純に比較する事は出来ません。また、音声語通訳者の疲労が(手話通訳と比較すると)たいした事無いというのも私は音声語通訳をした経験が無いので直接は判りませんが、故米原万里さんの本にも書かれているように身を削るような作業をされている事は間違いの無い事だと思います。通訳現場については知人の英語通訳者やスペイン語通訳者と話を知る度に「同じような苦労と努力をしているんだ」という事を確認させられる思いがしますし、その労力は手を動かしているかそうでないかといった程度の問題ではないと思っています。
 ま、ね、確かに手話通訳は上肢を中心とした身体を使った通訳(手話という言語特性の為)をしますから、運動量は確かに多いと思いますし、音声語通訳者には頚肩腕症候群はなさそうなので、そういったリスクをしょっているかというとその辺りは違っていると思います。が、手話通訳になくて音声語通訳には存在している作業も存在しています。一番判り易いのはメモを取ったり、まとめたりという作業。これは手話通訳には存在しませんし、ちょっと難しい作業だと思います。また、これは音声語通訳の知人と話して初めて判った事ですが、同時通訳の際、源発言者の声と訳して表出した自分の声がダブって聞こえるので、源発言者の声だけを聞き取るようにフィルタリングしつつ、自分の表出した声もチェックしないといけないという作業をしていて、手話通訳者以上に耳や聴覚、言語野を酷使しているようです。この辺り、音声語から手話というモードチェンジをする通訳では考えられない同じモード故の難しさがある訳で、単純比較なんて意味がないと思った根拠はここにある訳です。
 「通訳をする」という行為の中にある処理作業に大きな違いがあり、それぞれの疲労が違っている場合、これらを比較しようと思うと数量化しないといけないという事になる訳ですが、そんな事が可能なのか私にはよく判りません。が、まぁ、こういう理由で私は「手話通訳と音声語通訳ではどっちが大変なのか(疲労が激しいのか)」という論争には何ら意味がないと思っています。
 これも全員に言える事ではないと思いますが、故米原万里さんは確か著書の中で「通訳ブースに入った途端心拍数は180になり、通訳を終えた時には2キロ程度は減ってしまっている」といった事をおっしゃっていたと思います(本が今手元にないので確認出来ませんが確かそういった事を書かれていたと記憶しています)。
 手話通訳と音声語通訳は基本的に同じ「通訳」で、それに対する考え方やアプローチには違いはないと思っています。違いが生じるのはその領域(司法か医療か会議かコミュニティか)の違いによって「求められるもの」が変わる為、領域差が生じてくるという点と、手話通訳と音声語通訳では通訳者の作業が変わってくる為に違いがあるという事だと思います。こういったことを理解しようと思うと、一人で考えていてもどうしても「自分が理解出来ている領域」の中だけでの判断になる訳で、私の場合は基本的に手話通訳者という視点で見ているので音声語通訳者の内情については理解の範囲の外なんですよね。ですから、こういう事は音声語通訳者と話をする事でお互いがお互いの事を理解していく中で明らかにする事が出来るんだと思っています。私の場合は幸いな事に音声語通訳の方に話を聞く事が出来るのでこの辺りの違い(と共に同じだという事)を理解する事が出来た訳で、「井の中の蛙」ではダメだっていう事がここでも判りますね。
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天空のリングを見上げて
2012-05-24 Thu 19:17


曇り。 月齢3.1 四日月

 いやはやホントに久しぶりの更新となってしまいました。
 「春先から桜が散る頃までは気が滅入る」というのが私の例年の心の状態でして、ツツジが散り始めてようやく何とか立ち直ってきた感じです。今年は特に酷かった。あ、そういえばどうやら花粉症も今年はどうも酷いようで、今も鼻はグシュグシュ、目はしょぼしょぼ痛痒い状態が続いています。
 で、再開一発目に何を書くのかっていうのをここ1・2週間考えていたのですが、ま、タイミングとしてはやっぱり金環日食の事を書かずはおけますまい。と、言う事で、5月21日の金環日食です。
 日食というのは皆既日食にせよ金環日食にせよ太陽と月、地球がこの順に一直線に並んだ時に起きる現象で、月の影が地球に落ちるという形で起きるものです。因みに月食は「太陽・地球・月」の順番に並んだ時に起きます。太陽と地球がおおよそ1億5千万キロの距離にあり、月と地球がおおよそ38万キロという距離にある訳ですが、偶然、この距離の比が見かけ上の大きさの比とおおよそ同じ事からとてもダイナミックでドラマチックな現象が起きる訳です。これは偶然の産物。そして、皆既日食と金環日食があるのは月の軌道が真円ではなく楕円軌道で、見かけ上の大きさが変わるからなんですよね。ほら、先月、「スーパームーンだ」って騒いでいたのを覚えてますか?あれは月が楕円軌道上の一番近いところにあった為で一番遠い時(約41万キロ)と比べるとおおよそ5万キロ(14%)も近いところにあったんです。
 こう書いていると「じゃ、どうして毎月起きないのか?」って疑問を持つ人もいるでしょうが、それは地球の公転面と月の公転面が同一面ではないからなんですね。丁度南中した時の月の位置が高いところ(天頂近く)にある時と低いところにある時がある事に気がついてましたか?これによって、毎月一直線に並ばない為、毎月日食や月食がある訳ではないという事です。とはいえ、「100年に一度の現象」だとかって言うのはあまりにも大げさ。2001年から2020年までに世界中で観測される日食を見てみると、皆既日食が13回、金環日食が15回、金環皆既日食が2回観測されるとなっています。つまり、20年の間に30回の日食が世界各地で観測される訳で、平均すると1.5回/年という事になります。
 ただ、日本で観測される日食というのはその殆どが「部分日食」と言われるもので、金環日食だと、1987年に沖縄本島周辺で観測されて以来ですし、本州で観測された日食は1887年が最後だったようです。金環日食、皆既日食とも本州で見られるケースは非常に少なく、北海道や沖縄では結構観測される事があったようですね。次ぎに日本で観測出来る日食は2035年9月2日、日本では能登半島と茨城県を結ぶ一帯で中心食が見られるようです。さて、その時あなたは何処にいますか?
 さて、それはさておき、今回の金環日食ですよ。本島なら串本に前日から出向いて夜通し星空を見て金環日食に挑む予定だったのですが、あろう事か山の神が手違いで休みを取れなくなり串本行きを断念。自宅近くの公園で写真を取る事になったのですが、当日朝、バタバタしてしまいカメラの電池を忘れたり、なんだかんだで準備が整ったのが食の始まりのあと。何とか写真を撮り始めると今度は雲が広がり始め、太陽を隠してしまうというアクシデント。結局金環食の頃が一番雲が厚かったようで、まん丸いリング状の太陽はあまり捉える事が出来ませんでした。一眼レフの方がそうやってあたふたしていたのですが、逆にその雲が上手い具合にフィルターの代わりになってコンパクトカメラの方では(金環食中ではありませんが)結構綺麗な写真が撮れたりと、上手くいかないものですね。とにかく、125年ぶりの本州での日食はあまり恵まれたものではありませんでした。
 でもね、こういう天体現象は科学に興味を持つきっかけになり得ると思うのですけれど、どうだったのでしょうか。天文学は現実社会にはあまり役に立たないなんて言われますが(ホントはそんな事無いのですけれど)、科学の根源的な疑問が凝縮しているのが宇宙。それを突き詰める学問をすることはきっと世の中に役立つ事になると思うんですけどね。
 空を見上げる度に子どもの頃母が耳元でつぶやいていた「星を見てると漢字の一つでも覚えられるのか?」って言うのを思い出します。お母さんの所からは日食見えた?
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通訳に対する無理解
2012-02-13 Mon 23:30

Nikon D7000 300mm F5.6 2sec. ASA400

 曇りのち雨。 月齢20.8 二十二夜月
 
 大寒波もどうやら一段落ついたような感じですが、それでもまだまだ気が抜けない寒い日が続きそうですね。これから桜の季節に書けて三寒四温で暖かくなっていくのでしょうが、こんな時期こそ風邪を引いたりインフルエンザに罹ったりし易い時期なので皆さんご注意下さい。

 写真は昨日の「宵の明星」金星と天王星です。初めて撮影した天王星にちょっと感激でした。
 
 ツイッター上で、某議員が某イベントに出た際に「手話通訳があるので事前に挨拶文を出すよう言われ、アドリブの効いた面白い挨拶が出来なかった」といった主旨のツイートをしていたことが話題になっていました(といっても一部ででしょうが)。で、私も気になってそのツイートを読んで通訳に対して理解のない人だなと思うと共に、こういう言い方は通訳者に対してとても失礼だと思い、ご本人に主旨の確認をしました。当該議員さんのプロフィールを見てみると、東大卒でマスコミ出身の民主党の議員さん。記者時代には世界各地を訪れ、国連での取材経験もある方。という事は、通訳を使ったことが無い訳はない人という事ですよね。
 色々とある訳ですが、まずはご本人のツイッターでの書き込みをご紹介します。
===
 32回○○市社会福祉大会に出席し、挨拶しました。手話通訳があるために、事前の挨拶文提出が求められ、アドリブがききませんでした。このため、私を含め4人の来賓挨拶が総花的で似通ったものになり、困りました。出席者の皆さんも飽きただろうと思います。自由な挨拶ならその場で重複を避けた話題に切り換えることが出来ます。
===

つまり、「手話通訳に必要なので事前に挨拶文の提出を求められた。その結果、アドリブを効かすことが出来ず、自由な挨拶が出来なかったので困った。」という事。
 皆さんはご存じの通り、手話通訳は通訳の正確性を期するために事前に資料や原稿の提供を求めることがあります(イヤ、大抵の場合、「下さい」と言います)。が、これは手話通訳に限ったことではありません。英語やその他の音声語通訳者も、大抵の場合、資料や原稿の提供を求めます。が、そこから逸脱したりアドリブを入れることを禁止するようなことは決してありません。これはどの国のどんな通訳も同様で、国際的にこんな制限をかけるという事はあり得ないことです。ところがこの文章では、手話通訳が付いたせいでアドリブを入れることが出来なかったが如き表現になっていて、手話通訳に対して避難しているような表現になっています。
 という事でご本人にメールでこのツイートの主旨確認をしたところ、ご返事を頂きました。それが以下のものです。
===
メールを拝見いたしました。ありがとうございます。もちろん、私も手話通訳の
必要性や重要性を全面的に肯定しております。簡単な手話の一部を習っ たこと
もあります。主催者側の仕切りとして、手話通訳のための事前挨拶文送付を求
め、事実上事前文通りの挨拶を求めたことに疑問を呈したもので す。国際常識
に外れているわけでも手話通訳者を否定したわけでもありません。ご理解をお願
いいたします。
===

つまり、「自分は手話通訳に対して理解している。が、主催者側から事前挨拶文の送付を求められ事実上全文通りの挨拶を求めてきたことに疑問を感じたのでツイッターでつぶやいた。何も国際常識に外れていたり手話通訳を否定している訳ではない。」とおっしゃる訳です。つまり、主催者側がそう求めてきたと。  
 となると、主催者側に確認しなければ仕方が無い訳で、主催者側に
 1.「手話通訳者に資料として挨拶文を渡すに当たって、文章道りの挨拶をするよう議員に要請したのか。
 2.手話通訳者もしくはコーディネーターからこういった要請があったのか。
 3.その際、議員からアドリブについて何か話があったのか。
 の3点を確認したところ、以下のご返事を頂きました。
===
お問い合わせの件につきまして、下記のとおり、回答させていただきます。
1.手話通訳者に資料として、挨拶文を渡すに当たって、文章道りの挨拶をするよう議員に要請したのか
   事前のご案内文章にご挨拶のお願いと手話通訳のためのあいさつ原稿依頼をしています。ただ、文章道理にという、強いお願いはしていないつもりです。

2.手話通訳者もしくは、コーディネーターからこういった要請があったのか
   手話通訳者、要約筆記者からは、事前に挨拶文が用意できれば、準備してほしい旨の要望はあります、今回で第32回を迎えますが、大分まえから、社会福祉協議会として、お願いしています。手話通訳者、要約筆記者の方も、事前準備ができることから、そうしてきました。

3.その際、議員からアドリブについて、何か話があったのか
   とくになかったと思います。
===

つまり、某議員からは 「主催者がそういう制限をかけた」と返事があったのに対し、主催者側は、「そういう制限は一切かけていない」という返事があった訳です。じゃ、どういうことなのか、
 つまりは、某議員が「原稿と同じ挨拶をしなければいけない」と思い込んでいた訳です。それにしてもこの議員さん、世界中を飛び回り、国連にも行った事がある訳で、通訳を何度も使っている筈なんですよね。その上、ご本人自体も少しは手話を学んだ経験があるとか。こんな思い込みをした理由が私にはよく理解出来ません。が、こういう事をまとめながら、きっとこういう人が「通訳さん、これは通訳しなくて良いですからね」と平気な顔でいうんだろうなぁと、思ってしまいました。
 それにしても、議員さんですからね、もっとしっかりとして頂きたいですし、よしんばご本人の主張通りの主旨だったとしても、元のツイッターのコメントをそう理解する人なんておそらくいないでしょう。どうしてそんな文章になったのか、そのところも大きな疑問です。此の後、ご本人に「あのツイートをどう読んでもおっしゃる主旨を読み取ることは出来ない」という事と、国際経験豊富なあなたがどうして原稿通りにと言われた時に言い返さなかったのか、ツイッターで愚痴るくらいならまずは主催者にクレームを言うべきだったのではないのかとメールしましたが、返事はありません(要らないけど)。
 なんだか、「主催者の責任にしておけば良いか」というようなニュアンスも感じられ(勘ぐりすぎかも知れませんが)気持ちの良くない出来事でした。
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安直な思惑
2012-02-03 Fri 23:59
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晴れ。 月齢10.8 十二日月 節分

 近畿でも滋賀などではかなりの積雪になっているようで、まだまだ注意が必要な様子です。これだけ晴れると今度は放射冷却の心配があるので、道路の凍結などご注意下さい。
 
 さて、ご多分に漏れず私もツイッターを使ってたりする訳ですが、そんな中、某メディア関係者の方が「公務員の数や宿舎や給与を減らせと怒っている人が橋下市長は独裁者だと批判するのって論理矛盾だよな。」といったつぶやきをしているのを見つけ、何処がどう理論矛盾なのか教えて欲しいとリツイートしたのですが、返事が返ってきませんでした。ま、返事をするしないはあちらの自由なのでどうでも良いのですが、それにつけても、この理論矛盾という指摘、何処がどう理論矛盾しているのでしょうか。私には本当にさっぱり判りません。というか、「公務員の数や宿舎や給与を減らせ」という主張と、「橋下市長は独裁者だ」が対峙しているという理論の方が私にはさっぱり判らないというか、これ、別問題ですよね。別問題をさも同じ直線上の反対の位置に存在する主張のように見せかけてしまっている怖さ、どうにもこの人を信じる気になれません。こういう人が一流のジャーナリストとして活動し、それなりのキャリアを歩んできているという事になんだか背筋が寒くなる気分です。ま、でもこういう切り口ってきっと受けが良いんでしょうね。でもって、いわゆる「B層」の思考誘導には効果的なのだと思います。だからといって、こういう私のような人間でさえも見切れるような無理な理論展開を平気でやってのけるのは如何なものでしょうかね。ま、マスコミやジャーナリストにそれほど期待はしていませんが、これは酷すぎる気がしますね。テレビなどのメディアで展開される「橋下市長派対反橋下連合」みたいな構図展開で出てくる反橋下グループの人達って、どうにもお粗末な人というか、残念な人が多いですね。でもって、「やっぱり橋本市長の主張は正しい」というような雰囲気を作っている気がするんですよね。それは一体どんな視点に立って、橋下氏の主張が正しいと評価しているのかという点をまず明確にするべきなんじゃないかと思う訳ですよ。ところが、これが一切ない。「メディアは、マスコミは、中立なんです」といいたそうですが、そんな訳無いじゃないのさ。もう誰もそんなおとぎ話を信用している人はいないという事に早く気付いて、それぞれのスタンスを明確にする方が良いんじゃないかと思うのですけどね。そういう意味では、発行元が明確で、そこの思想を体現しているというのが判り易い赤旗は偉いかも知れませんね。某宗教新聞は、出自がはっきりしているというのにどうも大手新聞社ぶりたいのか、「中立です」なんて顔をしているところが浅ましいですね。あ、こんな事書いてるといつの間にか人知れずいなくなっちゃってるかも(笑)。
 
 最近我が家の山の神がデジカメを欲しそうにしているので、一寸ばかし物色してみようとネットで調べていたら、ペンタックスに引っかかったんですよね。改めて考えてみると店頭ではあまりペンタックスって見かけなくなったような気がします。が、実は私も中学生時代はペンタックスのME superという一眼レフを使っていた事があって、まんざら知らないメーカーでもなかったんですが、最近は全くペンタックスというメーカーに興味が無く、見向きもしなかったのですよ。ところが、見てみると結構ユニークなカメラを出しているようで、コンパクトデジカメだと、縦位置で操作するための縦位置シャッターボタンがついているカメラなんていうのがありました。
 もう一つ、デジタル一眼レフも少々ユニークな機構が載っかっているようです。ペンタックスのデジタル一眼レフは手ぶれ補正機構がボディ側にあるシステムで、つまりは撮像素子を動かして補正するタイプなんですね。ニコンやキヤノンはレンズ群の一部をアクティブ制御して補正をするシステムですが、これとは全く違った思想の補正機構で、このシステムだと全てのレンズで手ぶれ補正が出来るという事になるのですが、反面ではレンズの特性に合わせた補正が出来ないという面もある訳で、どちらが良いかというのは難しい面があります。ただ、このペンタックスの補正システム、面白い利用法があったようです。ペンタックスのデジタル一眼レフ「K-5」というカメラは同社のGPSユニット「O-GPS1」を取り付ける事で赤道儀無しで天体追尾が可能なんだそうです。このシステムをペンタックスでは「アストロトレーサー」と呼んでいるようです。レンズによってトレース出来る時間に違いがありますが、50mm以下のレンズなら300秒(5分)の追尾が可能なんだそうです。200mmクラスでも約2分程度の追尾が可能なんだそうですから、ま、ちょっとした星雲撮影くらいはこれで可能になりそうですし、星野写真なら十分に使えるレベルだと思います。いやはや凄いシステムですね。
 おそらく、GPSユニットからの情報で、カメラがある位置(東経・北緯など)を確認し、カメラの向きや角度などの情報も合わせて送られ、それに合わせて手ぶれ補正機構によって撮像素子がゆっくりと動くようになっているのでしょうが、これはなかなかユニークな発想だと思います。
 星野写真撮影用のポータブル赤道儀が最近でははやり始めているのですが、安いユニットでも約5万円、本格的なユニットだと三脚部分も合わせると約9万円します。ところがこのGPSユニットは約2万円ですし、特別な装置が必要ではないという点からもとてもリーズナブルな上にお手軽ですね。
 かくいう私も5月の金環食に向けて星野赤道儀を手に入れたいと思っているのですが、これは凄いなとちょっと感動してしまいました。 
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日本の宇宙開発技術を守れ!!!
2012-01-16 Mon 23:59
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 曇り。 月齢22.4 二十三夜月 下弦の月
 
 内閣改造で新しく国家戦略大臣となった古川大臣は『中長期的な宇宙開発の目標として、「日本人による有人火星探査」を挙げるべき』と古川宇宙飛行士の講演の際に述べたとか。
 いやいや、これは歓迎すべき事で、以前から「技術立国」だなんて言っている政府のお題目を具現化するという意味でもここ数年の宇宙開発に関するコメントの中で一番のコメントではないかと思う訳です。が、「国際宇宙ステーションへの補給機やロケットの技術開発などを確実に進めていく」と言いつつ、「世界と一緒に作ったロケットで、日本人宇宙飛行士が惑星探査に飛び立つ日が来れば、日本人にとって大きな誇りとなる」とも言っている訳ですよ。で、古川大臣の言う「世界」というのは何処の事なのでしょうか。ここが一番気になるところなんですよね。
 残念ながらアジアにはまだ欧州のような共同体は存在しません。また、ロケット開発に携わる事が出来るレベルに達している国となると、現在のアジアでは緩く見積もっても日本、中国、韓国という事になります。中国は既に(一応)自国開発の有人ロケットが存在しています。韓国はと言うと、独自開発の人工衛星を打ち上げられるレベルにさえまだ到達していない状態(ロシアの技術協力によるロケットも失敗続きですし)ですから、有人ロケットというのはまだでしょうね。
 そうなると、EU、ロシア、アメリカのどれかという事になるのでしょうが、それぞれの流儀がある訳で、そうそう簡単には流儀を変えるという事は出来ないでしょう。となると、おそらく政府が言う「世界」というのはアメリカではないだろうかと思う訳です。
 確かに、アメリカは今、ポストSST(スペースシャトル)で行き詰まっている状態ですし、経済的に問題を抱えている現在、大型有人ロケットを共同で開発してくれる(と言うか、金を出してくれる)国が出てくればそれはそれは大喜びでしょう。とはいえ、アメリカ流儀というのを帰る気はないでしょうから、結局重要な部分はアメリカで。どうでも良い部分は日本でという事になるのではないかと思う訳ですよ。
 実は、日本のロケット開発の初期はこれで辛酸を舐め続けたんですよね。アメリカの技術者が日本に乗り込んできてアメリカの技術で主要な部分は作り上げ、ブラックボックス化してしまう。異常があった時にもそれを日本側には開示せず、結局日本のロケット開発は表面だけのものになってしまっていた訳です。
 現在日本が打ち上げているH-IIというロケットは純粋に日本の技術で作り上げた純国産ロケットです。しかも、非常に効率の良い液体ロケットエンジンを開発し、ロケットの打ち上げ、制御技術についてもとても制度の良いものに育ってきました。話題になったハヤブサなんて、落下地点が何と当初予定していたポイントから数百メートル程度ずれただけというとてつもない制度でコントロールされました。これ、実は凄い事なんですよね。先日落下したロシアの火星探査機「フォボス・グルトン」なんて、ギリギリまで太平洋の何処に落下するのかよく判らないという状態でしたからね。
 ところで、この古川大臣という人、技術系に詳しい人なのだろうかと思ってちょっとだけ調べてみたのですが、この方のプロフィールからは「宇宙」どころか、「科学」とか「技術」といった言葉はどうも見当たらないんですよね。この人、経済畑の人なんです。それで余計に納得したのが、この筋書き。つまりはアメリカと共同開発という体で、アメリカ経済に貢献したいアメリカ贔屓の人という事なんだと私は思った訳です。怖い怖い。
 実は日本もコツコツと有人宇宙船開発に備えて技術蓄積をしています。これについては以前にも書いたと思うのですが、現在ISS西材を搬送しているHTV(こうのとり)には与圧室が付いていますし、JAXAの前身のNASDAは「HOPE」という再利用可能な有人宇宙船(つまり、SSTタイプの宇宙船)の開発を進めていました。結局、計画の見直しだとか、H-IIの開発に全力を注ぐ事になったりだとかで中止になってしまった訳ですが、日本には潜在的に、有人宇宙船の開発能力はあると思うんですよね。
 こういう最先端技術の開発は国の将来に関わる事なので、是非とも独自に進めて頂きたいというのが私の思いです。そういう意味ではFX(時期主力戦闘機)もF-35なんて買わずに独自開発を続けるべきなんですよね。技術畑を経済畑の人が管理すると、どうしてもコストパフォーマンスを第一義に考えがちになります。その結果、独自技術の開発はコストがかかるという事で中止させられるという事も様々なところで見受けられる事。こういう事になってそれでも「技術立国」だなんて言っていられるその神経が羨ましい限りと感じます。
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ストラディヴァリウスは誰がなんと言おうとストラディヴァリウスなんだって事。
2012-01-11 Wed 23:02
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晴れ時々曇り(一時雨)。 月齢17.4 居待月

 皆様、明けましておめでとうございます。
 管理人がぐうたら者のため、なかなか更新が進まずやきもきしている方ももしかしたらおられるかも知れませんが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 「ストラディバリウスなどバイオリン名器の音色、現代モノと大差なし?」なんていう見出しがニュースで出て、ネットでも様々な人がブログなどでこの記事を取り上げ、「ほら、結局古いっていうありがたみだけなんでしょ」みたいな書き込みが多い感じですが、私はそもそもこの比較テストそのものに疑問を感じていますし、こんな事をする意味自体に疑問を感じています。
 ストラド(ストラディヴァリウス)は誰もが知っているヴァイオリンの名器中の名器。日本人ヴァイオリニストでも沢山の人がストラドを所有していたり、某財団から借り受けて演奏に使っていたりしています。少し名前を挙げると、辻久子(ディクソン・ポインター)、千住真理子(デュランティ)、諏訪内晶子(ドルフィン)、五嶋みどり(ジュピター)、高嶋ちさ子(ルーシー)など、ストラディヴァリウスの「銘入り」を使用している日本のヴァイオリニストはかなりの人数がいます。彼女らの演奏を聞き比べればすぐに判る事ですが、同じ「ストラド」のファミリーでありながらこうまで音色が違うものかと驚く事があります。
 楽器の音色というのはなかなか客観的な評価が出来るものではありません。そもそも、「良い音」というのは数量化する事が出来るものではありませんし、「良い音」の評価基準自体個々人の嗜好によってかなり違いが出るものですから、客観的な評価なんて望み得るものではないと私は思っています。
 もう一つ、私の経験上からいうと、管楽器や弦楽器というものはそれぞれがかなりの個性を持っています。具体例をフルートで挙げると、一般的に高校などのブラスバンドで使われる事が多いヤマハのフルートは初心者にはとても演奏しやすい(そこそこ「良い音」が出易い)楽器ですが、それ以上の「プラスアルファ」を出す事はかなり難しい楽器です。つまり、そもそもヤマハのフルートは初心者よりに作られていると言えば良いのでしょうか。対して、村松や三響のフルートは初心者には取っつきにくいものの、慣れて音が出せるようになるととても響きの良い「華」のある音が出るようになります。そういう意味では、ヤマハの方が表面的な「良い音」が実は出易い楽器だと感じています。また、管楽器や弦楽器は楽器そのものの個性以上に演奏者の個性が表面に大きく表れますから、同じ楽器でも奏者が変わると音色も変わる事が十分にある訳です。
 ストラドは奏者を選ぶという事を聞いた事があります。千住真理子もデュランティに変えた直後は思うように音が出ない事で悩んでいたと聞いています。個性の強い楽器はその楽器の持つポテンシャルを完全に引き出せるようになるまでにかなりの習熟が必要になる訳です。
 さて、前述の聞き比べですが、こういうことを含めて聞き比べをしたのでしょうか。それはちょっと考えにくいように思います。何故なら、ここに大きな矛盾が生じてしまうからです。聞き比べをするためには条件を出来るだけそろえる必要がありますが、一般的に考えてそれには同じ奏者が演奏する事が良いというように考えますが、ストラドを含め、個性の強い楽器のポテンシャルを引き出すにはその楽器に習熟していなければいけません。そうなると、同じ奏者の演奏では十分にポテンシャルを引き出せるのか疑問が生じます。かといってそれぞれの楽器に習熟した別々の奏者が演奏した場合、奏者の個性に引っ張られてしまうため、そもそも音色の評価は難しくなってしまいます。ここのところをどうするのかというのがこういった聞き比べの最大の問題ではないでしょうか。
 また、「芸能人格付けランキング」で楽器のブラインドテストで芸能人が間違う事が多かったり、テレビで見ていて間違ってしまう事が多いという事についてこの実験結果から「判らなくて当然なんだ」と安堵している人もおられますが、そもそもテレビの音声で何処まで判定出来るのかという事も甚だ疑問がありますよね。それに、あの番組で演奏している人は高価で個性の強い楽器に習熟している人達なのでしょうか。そもそもバラエティ番組でそこまで考慮して奏者を選んでいるという気がしないんですよね。あれはバラエティだという視点で見ておく必要があるんじゃないでしょうか。
 あ、それと、グァルネリ(Guarneri)を「ガルネリ」と表記する新聞のセンスのなさには呆れましたね。センスも然る事乍ら、少し調べれば判るような事をどうして調べようとしないんでしょうね。
 

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暮れ行く年、明け行く年
2011-12-31 Sat 22:02
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晴れ。 月齢6.4 弓張り月

 ついに2011年も後僅かというところまで来ました。2011年の漢字、「絆」という字が選ばれていましたが、絆を再確認しなければいけない様な事が沢山起きた年だったと私は理解しています。3月に起きた未曾有の大震災、夏場の風雨による災害の続発、震災に端を発した原発の事故、そしてその事故の後処理や周辺住民への対応、国民への説明など、国の対応の不誠実さや様々な問題が暴露された年でもあったように思います。様々な事やモノが露わになった年という意味で私自身は今年の漢字として「露」という字を当ててはどうかと思っていました。
 世界的にはいわゆる独裁者と呼ばれていた人たちが続けざまに鬼籍に入った年でもありました。リビアのカダフィ、アルカイーダのビン・ラディン、北朝鮮の金正日と立て続けに殺害されたり、病死したりした訳ですが、リビアのカダフィについてはどうも私は釈然としないモノがあります。結局のところ、独裁者かどうか、悪者かどうかを決めているのは結局のところアメリカで、そしてそのアメリカは自国の国益に沿っているかどうかで他国や他国の指導者を評価しているだけで、実は一番の独裁国家はアメリカではないのかという気がしてしまいます。
 
 大きな動きは別として、私自身はどうだったのかというと、年初に転職をしてようやく仕事の流れの概要が判り、何をしていくべきなのかが何となく判ってきたように思います。とはいえ、そこに転がっている課題の大きさを考えるとどこから手をつけるべきか少し慎重に考えなければいけないでしょうし、実施するにしても一人では出来ない訳で、そこのところをどうするべきなのか考えたいと思っています。
 今年最大の事はやはり医療通訳に関する活動という事になるのだろうと思います。市民病院を核とした医療通訳ネットワークの実現に向けての取り組みとして、2度のフォーラムを開催し、医療通訳の必要性と先進国アメリカの概要についてフォーラムで講演をして頂きました。2012年には具体的な取り組みとして病院当局との話し合いやロビー活動を今年以上に進めていかなければいけないだろうと思っていますし、それと平行して更に多くに理解者を増やすためにも医療通訳フォーラムを開催していく予定にしています。阪大の中村先生の授業の聴講をさせて頂ける事になり、多くの問題を学ぶ事が出来ました。来年もこれについては継続する事が出来そうです。また、これと共に多くの方たちをご紹介頂き、見聞を広める事が出来、また、考えなければいけない事やしなければいけない事が沢山ある事を目の当たりにしました。というか、あまりにも偉い人たちとご縁を作って頂いたので、その差の大きさにちょっと戸惑っていますし、自分という者の小ささを改めて感じた年でもありました。至らない事ばかりの私にいったい何が出来るのか、これも愕然と突きつけられた命題でもありました。
 
 新しい年がもうすぐそこまでやってきています。これは天文学的にはあまり大きな意味を持たない事ですが、人、社会、人生にとっては大きな時間の変化という事になるのでしょう。2012年はどのくらいのペースで更新する事が出来るのでしょうか。出来るだけ更新していきたいと思っていますので、皆様には今後とも相変わらず叱咤激励して頂ければと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。
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黒船を呼ぶ
2011-12-01 Thu 23:55
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 晴れのち曇り時々小雨。 月齢5.9 弓張月

 本日久々に阪大で聴講。オムニバス形式の授業で、今日は夙川学院大学の松尾先生の講義。メディカルツーリズムは促進するべきか慎重にするべきかでディベート。少し遅れてしまったのですが、松尾先生には教室に入った途端に見つかり、いじられちゃいました。いやいや、松尾先生の講義はいつもながらフレンドリーな上にとても楽しくて、難しい問題もすんなりと理解出来る魅力的な講義でした。
 それにしても、このディベートで改めて医療通訳を進めていくに当たっての課題がとてもよく判りました。法律の整備や制度を作るのはその気になればそれほど難しくないと思っています。が、一番時間もお金もかかって大変なのは人的資源の開発なんですよね。医療通訳者の養成・育成と医療者への異文化研修などは長期にわたって辛抱強く進めなければ効果が見えてきませんよね。
 今日のディベートで、推進反対意見として出したものの一つとして、メディカルツーリズムは基本的に自由診療という事になる訳で、高度先進医療なんかもどんどん利用するという事になっていくのだろうと思う訳ですよ(現在の医療制度ではメディカルツーリズムでは診療は出来ても治療は出来ないという問題はありますが)。そうなってくると、保険診療を受けている日本人と、自由診療を受けているメディカルツーリストたちとの医療の質に差が生まれてくる訳なんですよね。これをどうとらえるのかというのも重要なポイントかも知れません。
 「医療格差が生じる」という捉え方は当然出来る訳ですが、視点を変えると、メディカルツーリストたちが高額な先進医療を利用することによって、スケールメリットが生じてくれば、これらの治療が保険診療の対象になるのも早くなるかも知れませんし、コスト自体が下がることも考えられますよね。そうすると、最終的には日本人にもメリットが出てくるという事になるかも知れません。
 肯定派(推進派)の意見として出ていた中には、「メディカルツーリズムの推進は、病院や医療システムの改善を必要とするので、結果として日本の医療体制全体の改善を進めることになり、利用者へのメリットとなる。」というものがありました。本格的なメディカルツーリズムの推進には欧米からのツーリストの受け入れが必要になってくる訳ですが、それには病院の医療の質の認定などが必要になってきます。これにはアメリカを中心として認定をしているJCI(Joint Commission International)という期間があり、ここの認定をとることが必要になる訳です。日本では千葉県の亀田総合病院が日本で初めてこの認証を取得しています。こういう認証を取る事によって病院全体の質が向上される事になり、地域医療としてもメリットが出てくるという事になる訳ですね。この認証のために1年間で100回の研修を開いたそうですから凄いですね。
 メディカルツーリズムの推進は医療通訳の整備が必須ですから、医療通訳制度の確立や、医療通訳者の養成にとっても良い「理由付け」となりますし、それによって予算を取り易くなる可能性も出てきます。そういう意味でも、メディカルツーリズムの推進は重要な意味を持っていると思っています。
 つまりね、「黒船」がこの国にはどうしても必要なんですよね。何かにつけ、新しいことをしようと思うと、外圧がかからないと動かないというのがこの国の伝統ですから、医療通訳の推進にもメディカルツーリズムを黒船として利用してはどうかというのが私の戦術的なカードです。手話通訳も、医療通訳を担うのであれば、当然こういった流れに同調しなければ行けなくなるでしょう。医療についての専門的な知識と行動規範を身につけた手話通訳者のみが医療通訳者の一員として働くことが出来るという環境を作るにはまだまだ時間がかかるでしょうが、「何を目指すのか」という事をまず明確にしておく事が重要だと思っています。
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国民年金引き下げか?
2011-11-30 Wed 06:58

 晴れのち曇り。 月例2.9 四日月

 「提言型制作仕分け」で、年金のことが取りざたされたそうで、特例高水準が続いている現状を見直して、物価スライドさせるべきという事になったそうです。これを実施すると、月額66,000円の給付を受けている人の場合、月額で600円程度の引き下げになるとか。「たかだか600円程度」と見える訳ですが、高齢者の場合、病院1回分削られる訳ですよね。どう見ますか?
 実はこれ以上に心配なのが、生活保護者の医療扶助の見直しという話が出たという事。どうやら自治体が直接医療機関に支払っている現状を見直して、受給者による一部立て替えを導入するとかしないとか。一部立て替えだから後から戻ってくるので結局負担は無いでしょって事なんでしょうが、一部立て替えするお金がなければ病院には行けないという事になる訳ですよね。行政側の言い分としてはおそらく、「最終的には全額行政が負担するのだから何も変わらない」という事なのかもしれませんが、狙いは完全に利用の抑制ですよね。このあたり、あざとい感じがしますね。
と、これを書いているうちに、大阪では選挙があり、大阪市長に橋下氏、大阪府知事に松井氏と「維新の会」コンビが圧倒的な得票で当選してしまいました。Twitterでも「これで大阪は終わった」とか、「大阪の人間は懲りない人ばかり」だとか多くの人がつぶやいていましたが、ま、おっしゃるとおりなんだと思いますよ。当選後のインタビューで、橋下氏は「良い点も悪い点もすべて出した上で民意は私たちを選んだ」といったような事を言っていましたが、これもどうなんでしょうね。選挙で勝ったからすべての事を支持していてすべての信託を受けたんだみたいな言い方は危険な考え方なのではないでしょうか。これで維新の会が主張していた「大阪都構想」が動き出すのでしょうが、その結果、自分たちの暮らしがどうなるのかという事を、彼らを支持し、投票した人たちは本当によく理解していたのでしょうか。これもインタビューを聞いていると、どうも雰囲気というか、「あの人なら何か変えてくれそうだから」みたいな非常に曖昧なイメージで投票した人が多いのじゃないかという気がします。
 「民意」という言葉がどうも一人歩きしていて、それもまるで錦の御旗のごとく掲げて反対意見を押し込めようとしている感じがとても怖いですね。民意といえば全てが許されてしまって良いのか、これ、怖くないですか?その昔、ヒトラーという人を選び、彼に全てを託していったのも民意だったんですよね。
 そういう意味で考えると、「民主主義」っていったい何なんでしょうね。みんな結局統率力のある賢い人に全てを委ねて楽したいって事なんでしょうか。そういう民意がヒトラーを選んだのではないのでしょうか。
 私は、特段賢くなくてもみんなが頭をつきあわせて「ああでもない、こうでもない」と話し合いながらみんなで合意しながら決めて進んでいくのが民主主義だと思うんですよね。だから時間もかかれば労力も必要で、みんなが学ばないといけないし、みんながそれぞれ何らかの負担をしていかないといけないと思う訳です。
 カリスマ政治家のトップダウンというのはある意味楽だと思います。そう、「楽」なんですよ。民主主義は楽ではないので、楽をしたいのなら民主主義を捨てなければいけない訳です。そこの覚悟があるのかっていうとある訳ないでしょうね。
 今回橋下氏やそのお仲間に投票した人もおそらく「大阪都構想」の中身を詳しく理解していて、賛同するという意味で投票しているのではないと思うんですよね。と、いう事は、投票活動と民意は必ずしも同じではないのではないかというのが私の個人的な見解なんですよね。今後、橋下氏は何かにつけ「民意」という言葉を錦の御旗として使うのでしょう。怖い事です。そして、橋下氏を支持した人もその行動の真の意味をもっと考えなければいけない時になるのではないでしょうか。
 どうやら大阪市議会の自民党市議団は、大阪都構想反対姿勢を撤回したようです。これ、市議会議員を選んだ有権者を馬鹿にしてはいないでしょうか。自分たちの下した決断をこうも易々と撤回するくらいなら自民党市議団は全員辞職すべきでしょう。そうやって後は橋下氏に諂っていくつもりなんでしょうね。これが自民党の根性という事です。
 おそらく今後大阪市の福祉予算も大幅削減という事になるのでしょう。そうなると、当然某会館への補助金も削減されるのでしょうから、運営は苦しくなるでしょう。で、その付けはどこにくるのかというと、おそらく募金という方法で「しのぎ」を得ようとするでしょうから、末端のろう者や手話サークルにおはちが回ってくるという事になるのでしょう。ここ数年ずっと募金募金で手話サークルは既に疲弊しきっていますし、募金に疑問を感じています。この状態でさらに募金をとなるとおそらく手話サークルを離れていく人は増えるでしょうし、手話サークル自体がサ連から脱退していくといった事も起きてくる可能性があります。これは運動そのものを破壊していく事と同じですから、安易に募金に走る事は自分で自分の首を絞める事と同じという事になるでしょうね。
 さて、某ろう団体はどうするのでしょうか。
 ああ、いや、これからの大阪はどうなるのでしょうか。反大阪都構想の最後の砦は中世から連綿と続く自由自治都市堺。堺市がどう出るのかが最後の望みですが…。
 
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光速越えはやっぱり無理?
2011-11-23 Wed 22:49
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 気がつくと雨が降っています。寒い筈ですね。
 
 落語家、立川流家元の立川談志氏が亡くなられました。享年75歳。喉頭がんでした。
 立川談志の落語を私はそれほど聞いたことがありませんし、それほど印象には残っていませんが、あの話しぶり、毒舌ぶりには鋭い視点や独自の視点というところが印象的でおもしろいなぁと思っていました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
 
 名古屋大学が参加している国際研究チーム「オペラ」の「光よりも早く進むニュートリノを発見した」という衝撃的な発表に対してオペラに参加しているイタリアの研究所の別のチームが異を唱えています。曰く、「光速を超えれば、ニュートリノは光や電子などを放出し、エネルギーをほとんど失う」ことを理論的に示しているが、今回の実験ではエネルギーを失った形跡が見られず、「光速は超えていない」との事。
 要は、光の速度を超えたにしてはエネルギーの減少が見られないのがおかしいという事みたいです。今後、様々な見地から様々な意見が出てくる事になるだろうと思うのですが、私自身はちょっと懐疑的に見ています。
 そもそも、測定結果が誤差範囲にあるのではないかという事や、測定機器の能力的に問題は無いのかという事、高速を越える速度を測定する実験として730kmという距離はあまりに短すぎるのではないかというように思うんですよね。その結果、光よりも60ナノ秒(1億分の6秒)速かっただなんて言われても、懐疑的になるのが普通でしょう。単純に考えると、もっと長距離の測定結果であれば誤差も小さくなる訳で、測定しやすい筈なんですが、そもそもニュートリノの生成に必要な装置を遠くに持って行く訳にいかないという事で、こういう結果になっているのでしょうね。それでも、例えば、CERNで発生させたニュートリノをカミオカンデで検知するという事は何ら難しくないように思うので、そうすればもっと距離を稼げたのじゃないのでしょうかね。
 万が一高速を越える速度で本当に飛んでいるとしても、前にも書いたように過去へいくタイムマシンというのは無理ですね。このあたりについてはホーキングが「時間順序保護仮説」でも否定していますね。
 タイムマシンは無理にしても、光よりも速い速度で情報伝達が出来るとすると、とんでもない事が色々と起こる訳ですが、これについてもどうも無理なようですね。時間順序保護仮説や宇宙検閲官仮説など、この宇宙にはいろいろな検閲制度がありそうです。
 個人的にはタイムマシンがあると便利だろうななんて思ったりしますけど、ドラえもんに頼むしかないのでしょうね。でも、ドラえもんに頼むとすると、何処でもドアの方が良いかなぁ…。
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古川宇宙飛行士還る。
2011-11-23 Wed 14:08
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 晴れのち曇り。 月齢27.3 有明月
 
 古川宇宙飛行士が日本人としては最長の165日間のISS(国際宇宙ステーション)滞在を終え、日本時間で22日午後にソユーズ宇宙船で無事帰還。ネットに流れていたニュースにはマトリョーシカを手に持った古川さんの写真が添えられていましたが、ロシアらしいと言うか何というか。今後、本格的なリハビリをするためにヒューストンに向かうんだとか。約半年の宇宙滞在がどれくらい人体に影響を及ぼすのかはまだまだ未知のようですが。骨とかは大丈夫なんでしょうかね。
 実は、ISSの運用が非常に困ったことになっています。
 スペースシャトルが今年7月のアトランティスの飛行を持って退役したのは皆さんご存じだと思いますが、スペースシャトルの後継機開発がなかなか進んでいない現状ではISSに人を運んだり地球に戻ってきたりする為の宇宙船というのはロシアのソユーズしかないんですよね。ロシアのソユーズ宇宙船というのはアメリカがアポロ宇宙船を打ち上げていた頃から使っている宇宙船で、枯れた技術を使っているため信頼性も高いロケットですが、3人乗り(スペースシャトルは8人乗り)と定員が少ない(しかも、搭乗者は身長150~190cm、体重50~90kgという条件がつく)点と、人が乗り込むことを最重点課題として作られているため荷物などの積載量が非常に少ない(60kg)点がソユーズの問題点でした。こう考えると、スペースシャトルは様々な欠点を持ってはいたものの、最大定員11名(非常時)、最大積載量25tと現代的で使いやすい宇宙船だったと言えますね。問題は、ソユーズの荷物の積載能力なんですよね。
 ISSに荷物をあげる方法としてはソユーズの無人型輸送船の「プログレス」というのがありますし、JAXAが運用している無人宇宙船「こうのとり」というHTV(宇宙ステーション補給機)があります。こうのとりは、最大積載量6tと非常に優れた積載量を持っていますので、ISSへの機材や物資補給という点では問題はないのですが、実は、プログレスもこうのとりも使い捨てで、帰還することを考慮していない(ISSに荷物を運び上げた後は大気との摩擦で燃え尽きる)宇宙船なんですね。という事は、せっかくISSで様々な実験をしても、そこで作られた成果物を地球に持って帰ることが出来ないという事になってしまう訳です。
 宇宙空間というか、ISS内は無重力状態なので、物質の混合が理想的な状態で可能です。ですから、合金などは地上で作るものよりも均質で性能の良いものが出来る訳です。こういう実験はすでにスペースラブの頃から繰り返されてきている訳ですが、今年の7月まではスペースシャトルという巨大な貨物船が運航していたので何ら問題なく地上に送り、地上のより精密な設備で検証することが出来た訳ですが、現在ではそれがままならない状態になっている訳です。
 積載量がごく僅かなソユーズを使い続けていると、当然の事ですが、「積載するものはどれにするのか」という問題に直面します。そうなるとと、これまた当然の事として「この宇宙船はロシアのものだから、ロシアの荷物を優先する」って事になる訳です。とはいえ、ホントに積載量が少ない上に大きなものは運べませんから、ISSの中がものだらけになっていく可能性も出てくるので実験そのものもままならないという事になるかも知れません。
 実は、JAXAはこうのとりを回収可能な宇宙船にアップデートする計画を持っています。この計画によると、1.6tの回収が可能になりそうです。更に実は、JAXAが目指しているのはどうやらこの先の有人宇宙船開発のようです。
 こうのとりは内部構造がモジュール化されていて、補給キャリア部分は与圧部と非与圧部で構成されています。与圧部というのはISS内部で使うものを収納するところで、非与圧部というのはISSの外で使う暴露実験装置などを収納するところになっています。
 与圧部は人が入って作業をすることを想定して設計されているため、ISS内部と同じ1気圧を保つことが出来る構造になっていますから、人を乗せることは(与圧されているという意味では)可能なんですよね。JAXAとしては、まず、回収型への移行をして、回収実績を積み、その上で居住モジュールを開発して有人宇宙船化する様で、2025年に実用化を目指しているようです。さて、中国に次ぐ世界で4番目の有人ロケット打ち上げこくとなる事が出来るのか。まだまだ日本の宇宙開発にも希望がありそうです。
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月が陰る時
2011-11-21 Mon 23:41
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 晴れ。とても寒い一日 月齢25.3 二十六夜月

 ようやくなんだか本格的に寒くなってきた様な感じで、今日はさすがに大阪でも寒い一日になりました。ま、常識的に考えれば11月も下旬ともなると寒いのが当然なんですけどね。寒くむなると夜空がとても綺麗なので私はうれしいんですけどね、皆さんはいかがでしょうか。
 夜空が綺麗というと、12月10日(土)に日本全国で皆既月食が観測されます。皆既食の始まりが21:45、皆既食の終わりが23:58ですので、とても見やすい上に空のとても高いところで観測することが出来ます。問題は天気という事になる訳ですが、「天気出現率」というのがありまして、これで見ると12月10日は晴れの出現率が83.3%(大阪)なんだそうですから、おそらくかなりの確率で観測可能なんじゃないかと思っています。
 日食なんかと比べるとどうも地味な印象の月食ですが、皆既月食の時の月の色というのは毎回毎回違っている上になかなか予測不可能で、毎回「今回はどんな色なんだろう?」とワクワクします。私が今まで見た例だと、オレンジ色、灰色、えび茶色、緋色など、ホントに様々な上、時間毎に変化もしていくので、色鉛筆でスケッチしてみたり、時間を追って写真を撮ってみると良いのではないでしょうか。12月6日に月と木星が再接近していますから、この皆既月食の時も木星は比較的近いところにいます。月の地殻で少しオレンジがかったとても明るい星を探してください。それが木星です。
 先日のエントリーでも書きましたが、この木星の衛星、エウロパには生命の存在が期待されています。木星は太陽系では最大の惑星で直径は地球の約10倍。それでも地球から6億km以上離れたところにあるので肉眼では点にしか見えませんが、望遠鏡を使えば木星の表面の模様や「ガリレオ衛星」と呼ばれる衛星群も見ることが出来ます。ガリレオ衛星だけなら双眼鏡でも十分見ることが出来ますから、チャレンジしてみてはどうでしょうか。
 実は先日、我が家にあったもう動かなくなったパソコンたちを一斉に処分いたしました。PowerMac8500/250、PowerMacG4、iMac、PowerBook5300c、PowerBook3400c、PowerBookG3、NECのB5版ノート、キヤノンのA3レーザープリンター、そして19インチのCRT2台。かなりの量でしたが、なかでもノートパソコンが比較してみるとなかなか面白い。PowerBookは両方とも厚さ1インチ。昔はこんなに分厚いノートパソコンを持ち運んでいたのかと思うとびっくり。今のMacBookAirなんて、厚いところでも1.7cmですから、なんと倍もの厚みがあったんですね。バッテリーも2時間程度しか持たなかった訳ですが、今のは公称7時間。ま、5時間は十分持つので出歩く時でもたいていは電源なしで十分なんですよね。改めてテクノロジーの進化を感じました。でも、人間は大して変わってないんだよね…。
 
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ご近所さん見つかる?!
2011-11-17 Thu 21:16
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 晴れ。 月齢21.3 二十二日月

 NASAの発表によると、木星の衛星「エウロパ」の表面に五大湖に匹敵する規模の巨大な湖がある可能性を表す証拠を見つけたとのこと。エウロパは木星の第2衛星で、ガリレオが発見した「ガリレオ衛星」の一つ。太陽系内の衛星としては6番目、月よりも少し小さい程度の大きさの星です。この星の表面がぶ厚い氷で覆われているという事はかなり前から判っていたことで、また、木星との距離が近く、公転周期が同じく木星の衛星で月よりも大きな「イオ」の2倍、同「ガニメデ」の1/2という軌道共鳴の状態にあることから、非常に強い潮汐力を受けていて、氷の層をかき回され、表面の分厚い氷の層のしたは溶けた水が存在していると見られています。また、どうやら地殻そのものも潮汐作用の影響で活動が続いていて、熱噴出口も存在しているのではないかとみられています。アーサー C クラークは「2010年宇宙の旅」の中で、エウロパに水生生物が存在している様子を描いていますが、生命の存在を予見している学者も多く、今回の発見でも生命の存在の可能性が高まったと専門家は見ているようです。
 湖の存在が生命活動にどれだけ必要なのかというのはよくわかりませんが、エウロパの様な太陽からとても離れていて太陽からのエネルギーに期待することが出来ない場所では生命の発生は難しいとされていましたが、エウロパの場合、潮汐力の影響で地殻の活動が続いているようですから、熱噴出口や海底火山の活動が期待されます。そうなると、地球の深海の様な生物コロニーの存在も可能性としてありますし、そこから生物が進化していくことも十分考えられます。この氷に包まれた巨大な海が湖という形で地表まで続いていたとすると、もしかすると地上に這い上がった生物も存在しているかも知れません。改めて調べてみると、エウロパの大気組成は100%酸素なんだとか。地球の熱噴出口付近で発見された生物は嫌気性のものが多く(酸素が存在しない領域ですしね)、それらが果たして酸素100%の地上に出て行くことが出来るのかという点はよく判りませんが、生命というのは不思議なもので、それでも活動領域を広げようと進化していくのかも知れませんね。
 太陽系という同じ町内に我々以外の生命が存在しているかも知れないというお話は毎回ワクワクさせられます。果たしてエウロパには「エウロパ人」が住んでいるのでしょうか。NASAは2020年にエウロパを目標地点とした探査機を打ち上げる探査計画を公表しています。これによると、2025~6年にエウロパの周回軌道に探査機が入る予定だそうです。まだまださきですが、期待したいですね。
 それにしても、アーサー C クラークの先見性というのは凄いものですね。
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最後のゴッホ
2011-10-25 Tue 23:20
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曇り時々晴れ 月齢27.7

 久々の更新という事になりますが、ま、そんな事はどうでも良い訳で、ただ淡々と更新したいと思います。
 先月末に、ワシントンナショナルギャラリー展に行ってきました。ついでにその隣でやっていたフェルメールも見てはきましたが、あくまでもこちらは「ついで」という事で。でも、その「ついで」の方が待たされましたけどね。
 「ついで」のフェルメールは私が行った時間で待ち時間30分。出てきた時には50分待ちになっていました。どうせみんなフェルメールの3点以外は興味がないのがバレバレという感じで、待たされてゾロゾロと入っていったわりには、中はスイスイな感じ。
 ワシントンナショナルギャラリー展の中心は言わずと知れた印象派。豪華絢爛、モネ、マネ、セザンヌ、ルノワール、ゴーギャン、ゴヤ、シスレーにクールベ、ロートレックにゴッホと、それはそれはもう「超」がついてもおかしくないほどの豪華絢爛の作家たちが多数展示されていたのですが、こちらは全く待ち時間なしでスイスイと入っていけるというのがどうも解せない感じだったのですけども。ま、でも、私的には「ラッキー」ってところでしたけども。
 今回の展覧会で私が一番見たかったのは何を隠そうゴーギャンの自画像。自画像としては最後の作品で、例の「耳そぎ事件」の後に描かれた自画像。いやいや、例の事件の後に描かれた自画像はこれだけではなく、おそらくこれ以上に有名なのがそいだ耳に包帯が巻かれた状態を描いたものだと思います。でも、それより後に描かれた、今回が日本初公開となったこの作品の方が彼の生気あふれる姿(非常に珍しい姿)を表していて、これが描かれた1889年ゴッホが自殺したとされているのが1890年7月。おそらくこの後の僅かな「幸福な時間」を象徴しているかのようなこの自画像を私はとても好きです。これ以外にも印象派の画家たちの交流を垣間見る事が出来るルノワールによる「モネ夫人とその息子」もとても興味深い作品でした。
 印象派の画家たちの構図に改めて凄いと感じたのがモネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」で低い位置から女性を見上げるような構図、それも風の動きを感じるようなドレスのたなびきや傘の位置、そしてこれが逆光というポジションで描かれている事で、これらはすべて現在のポートレイトでも十分に通じるテクニックで、さすがと思うものでした。というか、裏を返せば、これが描かれた1875年からこの方、女性を美しく見せる構図というのはあまり変わっていないという事なのかも知れませんね。
 個人的にはラトゥールの描いた「皿の上の3つの桃」の方がルノワールの「皿の上の桃」よりも美味しそうに見えたというのが印象的でしたけれど。
 この「ワシントンナショナルギャラリー展」は11月27日まで京都市美術館で開催中です。印象派のお好きな方、ゴッホに興味のある方は是非ご覧になる事をおすすめいたします。
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第2回医療通訳フォーラム開催決定
2011-08-25 Thu 15:14
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曇り時々雨 月例25.3 二十六夜

5月14日に開催した「第1回医療通訳フォーラム」に続き、9月17日に「第2回医療通訳フォーラム」を開催することになりました。
5月のフォーラムは開催後に大きな話題となり、枚方市の6月議会ではある市会議員が一般質問で「医療通訳は聴覚障害者や外国人にとって生きる権利。今後も拡充を望む。」と発言されました。
今回はアメリカから国際医療通訳士協会の元会長のイザベル アローチャさんをお招きして医療通訳先進国アメリカの医療通訳の現状についてお話しして頂きます。アメリカでは英語の出来ない患者(LEP:Limited English Proficiency)には病院が通訳を用意することが義務付けられています。「英語の出来ない人」ですから、この中には当然日本語もありますし、手話(アメリカ手話)も他の言語と同列に用意されています。日本では患者(ろう者)が手話通訳を手配し、病院に一緒に行ったり、病院で待ち合わせをしますが、アメリカでは病院に行けば病院が用意してくれるようになっています。
日本では「手話通訳」は病院の通訳も含めて障害者福祉として実施されていますが、アメリカではマイノリティ(少数者)への配慮として障害かどうかではなく、言語的権利として医療通訳が整備されているようです。
アメリカではどうしてそういう制度が可能となったのか、法律はどうなっているのか、予算は何処から出ているのか、利用者にとって利用しやすくなっているのか等、イザベル アローチャさんに詳しいお話を伺う予定です。
昨年1月にハイチで起きた大地震の際、世界各国の援助隊がハイチ入りしました。ハイチの公用語はフランス語とハイチクレオールという言葉ですが、ほとんどのハイチ人はハイチクレオールを使います。ところが、世界中でハイチクレオールを話せる人は約1,000万人。そのうち850万人がハイチ人で、ハイチクレオールを使える人の殆どが被災している状態でした。ですから、世界中から集まった援助隊は言葉が通じず、慌ててハイチクレオールの通訳者を探すことになったのですが、なにせ少数言語の通訳者を探すのは至難の業。ですが、この時、ハイチクレオールの通訳者を探し出して派遣したのがイザベル アローチャさんが当時会長をされていた国際医療通訳士協会でした。
アメリカの医療通訳の現状を学び、日本の医療通訳の在り方をみんなで考えてみましょう。

日 時 2011年9月17日(土) 13:30会場 14:00開演
場 所 枚方市地域活性化センター大研修室(輝きプラザきらら7階)
枚方市車塚1丁目1-1
枚方市駅より京阪バス「北片鉾」「小倉町」行きバスで「片鉾・中央図書館」下車
講 演 「アメリカの医療通訳の現状」
講 師 イザベル アローチャ
  前IMIA(国際医療通訳士協会)会長 英語・スペイン語・ポルトガル語通訳者
参加費 無料

フォーラム終了後、場所を変えて懇親会を開きます。参加希望者は事前にお申し込み下さい。(有料)

主 催 枚方の医療通訳を実現させる会
後 援 医療通訳士協議会 国際医療通訳士協会 枚方市(予定)

お問い合わせは 枚方市の医療通訳を実現させる会事務局 寺嶋まで
FAX 072-890-3061
E-mail m.i.hirakata@gmail.com
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季節は既に秋(の筈)
2011-08-09 Tue 23:20
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晴れ。 月齢9.3 十日月

 今日は長崎に原子爆弾が落とされた日。先月、医療通訳士協議会の総会に出席する為に長崎に行きました。長崎って仕事でいった事はあったのですが、観光なんて出来る状態でもなく、今回初めて原爆資料館やその他の観光地に行ってきたのです。
 アメリカはあの原子爆弾の投下について「戦争を一刻も早く終わらせる為にやむを得なく落とした」と言っていますが、様々な資料からあの投下の必要性には疑問の余地があるという事については今では極々普通に語られている事。そもそもどうして広島と長崎だったのか、こういう事についても全く根拠に乏しいんですよね。あれは史上最悪の実験だったというのが真相だと私は思っています。
 悪夢の日から既に66年。多くの被爆者が既に鬼籍に入られていますが、だからと言って済まされる事ではない訳ですが、アメリカは一帯いつになったらこの事実を受け容れ、謝罪するのでしょうか。いや、あの国は絶対そんな事しないね。
 
 第2回医療通訳フォーラムの日程が決まりました。今回は医療通訳先進国と言われるアメリカの医療通訳体制について前IMIA(国際医療通訳士協会)会長のイザベル アローチャさんをお招きしてアメリカの医療通訳の現状についてお話しして頂きます。
 アメリカでは「英語ができない患者(LEP:Limited English Proficiency)」という括りで医療通訳の必要な人たちを捉えているので、この中にろう者も入る訳です。ですから、ドイツ語やフランス語、イタリア語など(もちろん日本語も)と共に、極々普通に「手話」も存在しています。この辺りが日本のように「手話は福祉領域のもの」という捉え方と根本的に違っている訳ですよね。

 第2回医療通訳フォーラムは以下の通りです。
 日 時 2011年9月17日(土) 13:30会場 14:00開演
 場 所 枚方市地域活性化センター大研修室(輝きプラザきらら7階)
枚方市車塚1丁目1-1
      枚方市駅より京阪バス「北片鉾」「小倉町」行きバスで「片鉾・中央図書館」下車
 講 演 「アメリカの医療通訳の現状」
 講 師 イザベル アローチャ
  前IMIA(国際医療通訳士協会)会長 英語-スペイン語通訳者
 参加費 無料
  主 催 枚方の医療通訳を実現させる会
  
フォーラム終了後、場所を変えて懇親会を開きます。参加希望者は事前にお申し込み下さい。(有料)
お問い合わせは 枚方市の医療通訳を実現させる会事務局 寺嶋まで
FAX 072-890-3061
E-mail m.i.hirakata@gmail.com
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礼儀
2011-03-31 Thu 23:59
 基本的に常識だと思っていましたので、取り立てて書く事はなかったのですが、コメントに対するガイドラインを一応示しておきたいと思っています。
 当「ブログ」への論理性のある批判・批評には出来る限りお応えするつもりですが、論理性の無い批判・批評や品のない屁理屈や個人への攻撃などについては答える価値のないものと判断し一切を無視いたします。また、匿名の書き込みについてもその発言の責任と権利を放棄しているものと見なし無視いたしますのでご注意下さい。特に、批判・批評を匿名でするというのは某大手巨大掲示板では常識かも知れませんが、社会通念に照らしてみれば明らかに失礼な話です。こういう一般社会の常識(これを「モラル」と言います)から明らかに逸脱し、礼儀を失した(これを「モラルに反する行為」と言います)批判はそもそも読む価値さえないと考えています。読む価値のない物は当然の事ですが読まずにそのまま破棄します。
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冬来りなば
2011-03-21 Mon 23:59
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 晴れ後雨。 月齢16.3 立待月 春分 雀始めて巣くう

 東北で未曾有の大地震が起きて10日が経った訳ですが、私にはあれをどう表現すれば良いのか判りません。「筆舌に尽くせない」という言葉がありますが、あの状況はまさに筆舌に尽くせないものです。
 私は阪神大震災の折り、1週間目から現地に入り、約6ヶ月の間は毎週末を神戸で過ごすという生活を送っていました。ビルがまるで積木のように倒れていたり、倒壊した家屋で塞がってしまった道、焼け焦げて鉄の塊になった車、倒壊した家屋からはみ出したそこで暮らしていた人たちの生活の断片等、神戸の惨状を目の当たりにし、避難所をめぐって避難している人たち、そこにぽつりと置き去りにされたようにひっそりと座るろう者を思い出しながらテレビから流れる東北の様子を見ていたのですが、地震による被害も去る事ながら、それを上回る津波による被害。まるで空襲を受けた街のように何もない風景は恐怖としか良いようのないものでした。その上、原子力発電所のメルトダウンですから、そもそも比較する事自体に意味が無いとは思いますが、阪神大震災を遥に越える被災状況は私の想像力では到底理解出来ない惨状でした。
 その中で逆に勇気づけられたのが、被災した人たちがインタビューに答えて、「大丈夫。必ず復興させるから。」というとても強い信念のこもったお腹の底から出てくる言葉でした。それはおそらく、長い冬を雪に閉じこめられて暮し、春に備えて準備をする事を暮しの一部としている東北の人だからこその言葉だったように感じました。
 海外のメディアは日本人の品格を誉め讃え、「これなら日本は復活するだろう」と評価しているようですが、実は東北人の粘り強さや諦めない精神こそがあの地域をもう一度豊で綺麗な街へと再生させる原動力なのではないだろうかと思いました。
 「冬は必ず春となる」これは母の口癖だった言葉ですが、東北の人たちはこの言葉を身をもって知っている人たちだと感じています。
 今はまだ、本当に地震の前のように復興する事が出来るのか、想像する事すら出来ませんが、きっと今まで以上に素晴らしい街に復興するだろうと思います。関西という遠いところから私に出来る事があるのかまだよく解りませんが、出来る事があれば支援したいと思います。
 どうしようもない時には無理に立ち上がる必要なんてなくて、我慢せず泣きたい時にはいっぱい泣いて、心の中に溜まっているストレスを外に出す事も大切です。立ち止まる事も時には大切な事です。そうやって来る時のための力を蓄えておく事はとても大切な事だと思います。
 冬は必ず春となる。東北地方に一際暖かく明るい春が来る事を願いつつ。
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東日本大震災
2011-03-12 Sat 23:56
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 晴れ。 月齢7.3 八日月 啓蟄 桃始めて咲く

 本日は倫理規定作成委員会で京都へ。帰りは京都駅から京阪七条までトボトボとほぼ2キロ歩いてみましたが、ちょっとした散歩気分で夕方の鴨川沿いを歩いてみたりして良い気持ちでした。

 委員会の場でも話題になったのが、昨日おきた東日本大震災で、地震そのものも然るものですが、その後の津波による被害がかなり大きなものになっている様子で、安否確認などもかなり時間がかかるのではないでしょうか。
 阪神大震災は被災地域が比較的限定されていたのに対して、今回の東日本大震災はマグニチュード8.8と、阪神大震災の180倍ものエネルギーの放出があった為、非常に広域に渡って被害が出ています。また、津波は一度だけでなく何度も襲ってくる可能性がある為、現在もなかなか被災地に入る事が出来ない状態にあります。また、国内初となった福島第一原発のメルトダウンで、今後の進展が心配される訳ですが、進行中の災害の状況をろう者や外国人がどうやって知る事が出来るのか非常に心配です。
 外国人支援は既に東京や各地の支援団体が電話通訳や電話による相談などの支援の提供を表明していますが、聴覚障害者支援はどうなっているのでしょうか。
 それにしても、国内初のメルトダウンというショッキングな出来事が実はあまり大々的に取り上げられていないような気がするというか、NHKをみていても、事象として「炉心溶融」が起きているという紹介はされてはいるものの、それがどんな事を意味しているのかについては充分な説明がされていない感じがするんですよね。これはもしかするとわざとそういう情報の見せ方をしているのではないかと勘ぐってしまうんですよね。現状では半径20キロ圏の避難指示に止まっていますが、このままメルトダウンを収められないようだとチェルノブイリの二の舞いという事になりかねず、そうなった時には関東一帯も放射能の影響を受ける事になるでしょうし、それで止まるかどうかさえ判りません。住民の避難と共に、原子炉からの放射能の漏洩をとめる作業を進めなければいけないでしょう。
 今回の災害は日本の原子力行政に大きな影響を与えるでしょうし、場合によっては今後原子力発電はしないという方向に向かう事になるかも知れませんね。
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手話通訳の専門性
2011-03-08 Tue 23:59
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晴れのち曇りのち時々雨 月齢3.3 四日月 啓蟄 巣籠もりの虫戸を開く

 啓蟄になって少し寒の戻りのようで、東京では雪が積もったとかって話も出ていますが、皆さんのところはどうでしょうか。毎年3月になってから一度か二度、寒さが戻る事があるので、これも想定内の事といえば想定内の事なんでしょうね。えっと、「温暖化」でしたっけ?何処に行ってしまったのでしょうか。急に二酸化炭素の排出量が極端に減ってしまうような事でもあったのでしょうか? それとも「コスモクリーナー」のような二酸化炭素除去装置でもひっそりと開発されて稼働し始めているとでもいうのでしょうか? ま、そもそも二酸化炭素が温暖化の原因だなんて話、私は全く信じていませんけれども。

 新年度に向けて定款の改正も終えて、新体制への移行を進めつつある通訳協会ですが、中には「商売をするつもり」だとかって大きな勘違いをしている人もいるようです。一体どうしてそういう事になるのでしょうね。
 新体制移行後の通訳協会の業務はというと、実はそれほど大きく変わる訳ではありません。制度外派遣の部分を中心として手話通訳者の派遣事業を進めて行く事と、従来から委託されている障害福祉室の窓口通訳業務、新しく直営事業化された登録通訳者の現任研修事業を委託される事になった事と、手話通訳者の養成事業を新しく始める事になるだろうという事くらいでしょうか。ああ、それと従来からも取り組んでいる手話の普及事業についても来年度も取り組む予定ですし、手話通訳士養成事業もおそらく昨年度、そして今年度に引き続き取り組む事になるでしょう。つまり、事業としてはそれほど大きく変わる訳ではなく、それぞれの事業を充実させていく事が来年度の最大の目標となるだろうと思っています。
 実は、こんな中で幾つか気になる事があります。一つは、「通訳協会は今後商売をしていく」というような認識を持っている方がおられるようだという事。何を持って「商売」というのかというところも認識が違うのかも知れませんが、通訳協会はNPOですから、不必要に利潤を生む事は許されていませんし、私たち自身も営利団体ではないと理解しています。
 とは言え、手話通訳者には当然通訳料を支払わなければいけませんし、コーディネート業務を含めた事務作業や諸経費は安定して手話通訳者を派遣するためには必要なコストです。ですから、無料で通訳派遣をするなんて事は不可能ですから、当然、通訳派遣料を請求するという事になります。通訳料を請求しない為の仕組みというのも今後検討する必要があるかも知れません。が、その為には例えば営利事業を立上げ、その収益を資金として手話通訳派遣事業を運営するというような方法が必要でしょう。そうなれば、本当に「商売」を何か考えなければいけないという事になりますが、それは「手話通訳派遣」という「非営利事業を支える為の事業(商売)」と言う事になります。
 手話通訳も含めて通訳業務というのは高度に専門的な技術と知識を必要とする専門業務です。誰でも出来る訳ではありませんし、簡単になれるようになるものでもありません。ですから高度に専門的な業務をになう人をボランティアでして貰うなんて事は考えられない事だと思っていますし、「福祉労働」という観点からも、ボランティアではなく、専門業務として認知していかなければいけないと思っていますし、手話通訳士をはじめ、手話通訳業務に就いている人間はその為の取り組みをしていかなければいけないと思っています。
 ですから、その為に必要な費用は当然請求しますし、それは営利目的とは言いません。確かに、広域に手話通訳を派遣している某会館のように派遣先に請求している金額の半分以上を「経費」として採っているような状況なら、商売(あれは「搾取」と言うのだと私は思っていますが)と言われても仕方がないかも知れませんが、私たちはそれほどの利益率を乗せてはいません。専門職として手話通訳という業務が確立され、社会的に認知される為には高度な業務に対して正当な謝礼が支払われる状況を確保する事は、実はとても大切な事だと考えています。そして、私たちはより良い通訳環境を確保する為に経費が必要なのです。ですから、例え通訳をした対価を必要としないとしても、それを受け取らない事は他の通訳者に対してとても失礼な事をしていると言えるのではないでしょうか。
 もう一点、違和感を感じるのは某会館が派遣先にはかなり高額な請求をしつつ、通訳者には「これは労働ではなくボランティアである」という言い方でかなり低い謝礼しか支払っていないという事です(だからこそ、私はこれを「搾取」だと言っている訳ですが)。情報保障制度の確立をめざす団体が、その根底を支える通訳者を蔑ろにしているのですから、これはもうはっきりと商売と言って良いのではないでしょうか(そして「手話通訳者」という労働者を不当に扱っている営利企業という事になるのではないかと思っています)。
 もう一つは直営化された手話通訳派遣制度をコントロールする立場にあるコーディネーターが手話通訳派遣制度の登録通訳者を「ボランティア」としか見ていない点です。先にもいったとおり、私たちは手話通訳を専門業務を担うプロフェッショナルだと思っています。「ボランティア」で良いのであれば、誰もこんなに苦労して技術や知識の習得に苦慮する事はないでしょう。「どうせボランティアなんだから」と言う気の緩みや甘えから大切な場面での大切な意志疎通が正確さを失い、利用者の不利益に繋がる事も出て来るかも知れません。
 「手話通訳士倫理綱領」には前文に「社会的に正当に評価されるベき専門職として、互いに共同し、広く社会の人々と協同する立場から、ここに倫理綱領を定める。」とあり、条文の3番には「良好な状態で業務が行えることを求め、所属する機関や団体の責任者に本綱領の遵守と理解を促し、業務の改善・向上に努める。」と書かれています。つまり、前文では「社会的に正当に評価されるべき専門職」である事が書かれていて、条文内では「本綱領の遵守と理解を促し、業務の改善・向上に努める」と、専門職としての業務が円滑に実施される為の環境作りをせよと書かれている訳です。
 件のコーディネーターは手話通訳士です。手話通訳士としてこの倫理綱領を遵守すべき立場にあり、そしてそれが手話通訳者全員の、そしてろう者の情報保障環境全般に大きな影響を与える事が出来る立場にあると言う事を考えると、登録通訳者を「ボンランティア」と位置付けている事は大きな問題ではないかと思っています。
 手話通訳は一朝一夕では出来ない高度な技術と知識を求められる専門領域の業務を担う専門職です。そのことを正当に評価する一つの、そして一番公正で判り易い価値基準が「ギャラ」です。これを安易に考える事は自らの業務を正当に評価しないという事と同じではないでしょうか。手話通訳の専門性を考え、正当な評価を得る為の取り組みをする事は、通訳者や通訳者集団の担わなければいけない社会的責任だと私は考えています。
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民主化の波
2011-02-28 Mon 23:59
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 雨のち曇り。 月齢25 二十六夜 雨水 霞始めてたなびく

 明日から3月。雨水の末候になろうかって時期な訳ですが、昨日、今年初めてキジの鳴き声を聞きました。我が家は駅から徒歩約10分の街中でありながら実はキジもタヌキもウグイスも、サギもカモもカワセミもいるといういったい何処なんだっていうような場所で、季節ごとにウグイスやヒバリ、キジ等の鳴き声が聞こえてきて、それで季節を感じる事が出来ます。2月ももう少しで終わり。春はもうそこまで来ているようですね。

 北アフリカで始まった暴動は以前にも書いたように各地に大きな影響を与えています。既にエジプトでは大統領が退陣を表明していますし、リビアでも市民が決起し、カダフィ大佐は首都トリポイ死守のために市民に武装し、反政府勢力に対抗するよう指示を出したようですが、トリポイは反政府勢力によって奪取され、現在は逆にカダフィ体制派の戦車に包囲されているという情報が流れているようです。トリポイを奪取した反政府派は全放送を代表とした
 この分だとカダフィ大佐による独裁体制もそれほど時間を経ないうちに崩壊してカダフィ大佐は国外へ逃亡するか、革命政府によって殺されるかのどちらかでしょうね。
 この影響は遠く中国にまで及んでいる様子で、中国でも各地で民主化要求集会が企画され、政府によって鎮圧されている様子です。
 実は私は当初、この集会そのものが実は中国政府によって反政府因子を根こそぎ捕まえてしまうために企画された「やらせ」ではないかと思っていたんですよね。今でももしかするとと思っていますが、どうもそうでも無いような雰囲気ですね。暴動周辺でアメリカ大使が目撃されたという事で、アメリカによる謀略ではないかっていう話も中国国内ではまことしやかに言われているようですが、アメリカがやるのならもっとこっそりとやるでしょうし、大使がその場にいるなんていう事は絶対にしないでしょうね。とは言え、この程度で転覆するような中国共産党ではないでしょうから、これもある種のガス抜きとして使われる事になるのではないかと思って見ています。
 ま、こういう使い方をされるだろうっていう事やこれを利用して不満分子を一掃しようという動きが始まるだろうっていう事は中国の民主化運動の賢い人たちにも判っている様子で、どうやら戦法を変えてきているようです。つまり、大騒ぎをして捕まえられるような事をするのではなく、「みんなでぞろぞろ歩きましょう」というちょっと柔らかめのとでも言うか、「歩いているだけ」という体で、意思表明をしようという事なんだとか。中国当局は既に報道管制を敷いているようですから、現実にどうなっているのかは判らないかも知れませんが、中国の一党独裁体制もあまり長くはもたないかも知れませんね。
 この中国の様子を見ていて益々危険を感じているのがそのお隣の北朝鮮のようで、ちょうど28日から韓国とアメリカによる合同軍事演習に対してイチャモンを付け、韓国国防相による大型風船を使った扇動ビラ散布に対しても、「反民族的行為」と避難して大型風船を飛ばしている施設に対しての銃撃を警告し、即刻中止するよう求めているようです。世界中に飛び火しつつある民主化運動の波はかの国にどんな影響を与えるのでしょうか。それでも、案外中国の方が先に崩壊するかも知れませんね。
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