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2007.04.16
手話通訳派遣団体の抱える問題点

雨。朝からずっと雨。 月齢28 提月 つきこもり
手話通訳派遣を、今後、ビジネスとして展開し、収益を上げる為には、解決しなければいけない課題がたくさんあります。それらを大きく分けると、構造的問題と、体質的問題と考えられるのではないでしょうか。
構造的問題は、現状ではまだまだ行政直営の「行政サービス」であるという事。これにより、通訳者集団の集団としての機能は制限され、運営や管理などの能力を育てることは出来ない訳で(不要だから)当然ながら独立運営が出来る状態ではないところが大半なんですよね。私の地元のような通訳者集団による独立運営(NPO法人)で行政からの委託事業としての実施という形態に、多くの人が難色を示したり、あからさまな不快感を示したりなんていうことがあるのですが、大阪府の手話通訳派遣事業や東京都のそれも私の地元と同じ行政からの委託を受けた通訳者を含む団体による事業運営という形をとっています。でも、これらに異議を唱えないのはどうしてなんでしょうね。
ここでも何度か言っている事ですが、行政直営の派遣制度とは違って、私の地元のような方式には柔軟性があります。たとえば、行政直営では派遣できないようなケースに対しても(例えば企業の内部研修等への通訳派遣)対応することが出来るわけで(当然、費用は企業に請求しますが)、より効果的で効率的なシステムだと思っています。
行政直営で派遣している地域ではこういった派遣については全く対処しきれずに、例えば、大阪だとろうあ会館を紹介するとか、通訳者を個人的に紹介するといった形になってしまいますが、私の地元のような方式だとそのまま同じ窓口で依頼を受けて対応できるわけで、利用者側の煩雑さも減るということになります。
自立支援法施行後(というか、介護保険法と言った方が良いのかも知れませんが)の福祉の流れは、行政直営から民間サービス提供業者等への移行という形になっています。幸か不幸か、手話通訳制度については現状では手がつけられなかったわけですが、そう遠くない将来、手話通訳派遣制度(というか、聴覚障害者福祉)に対しても見直し、民間への移行という形がとられることになるでしょう。そうなった時に直ちに対応できる地域はどれくらいあるのでしょうか。
そういった意味でも、行政から独立した組織による通訳者の派遣システムの構築は大切なのではないかと思うんですよね。
体質的問題は、通訳者自身の意識に関る問題で、まだまだボランティア意識から抜けきれていないということに起因しているように思います。「所詮ボランティアだから」といった意識は当然の事ながら態度として現れます。それは当然ですが、対峙した相手(聴こえない人にも聴こえる人にも)伝わってしまいます。そうなると、現場のコミニュケーション環境を構築するのは難しくなりますし、信頼関係を築く事も難しくなります。本当に通訳者の地位向上や手話通訳の食用としての確立をめざすのであれば、「仕事として従事している」という意識としてのプロ意識というものが必要だと思うんですよね。何を求められ、何をするべき立場にあり、それにはどういった技術や知識が必要で、どういう対処方法が求められているのかを考え、作り出す能力というのが必要なんだと思うんですよね。ところが、今の通訳者の多くは「ボランティアした」「社会に役に立った」「いいことをした」という程度のレベルで止まってしまっていないでしょうか。これこそが意識の欠落で、欠落しても続けられるという体質に問題があるのではないかと思っているんですよね。
では、こういった体質改善をどうすれば出来るのか。これが大きな問題なんですよね。古い世代の人達にお引き取り頂かない限りそう出来ないというのでは困りものなんですけどね。
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