川辺のタヌキ
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  • 大阪で活動している手話通訳者。大学で芸術学部に在籍するもなぜか福祉分野へ。
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現実を見よ
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 晴れのち曇り。 月齢24.6 二十六夜

 橋下知事が警察人員の削減や障害福祉、医療に関してPT案では削減を挙げていましたがこれを撤回、「警察力、障害者支援、切迫した命にかかわることは、財政状況がどうであれ堅持しなければならない」とコメントしています。ま、これが現実という事ではないでしょうか。治安維持を軽視し、障害者を見放し、医療を切り捨てるのは府が責任を持つべき政(まつりごと)を放棄するという事で、それなら「府」なんて言う組織はそもそも必要ないものという事になります。道州制の導入が昨今では議論されていますが、いっそのこと早く府県を廃止して州へ移行し、各市町村の権限を強化するべきではないでしょうか。そうした方が税金をより効率的に利用する事が出来ると思うのですけどね。
 財政再建は必要な事ですが、そのために暮らしが潰れてしまうとか、命に関わる危険が大きくなるという事が起きるのは本末転倒です。障害者や高齢者の暮らしはそれでなくても逼迫し、苦しい状況が続いています。障害者自立支援法の自己負担に関してもようやく個人の所得を基本に計算される事になったところだというのに、高齢者医療は家族の所得を基本として計算しようという自立とはかけ離れた考え方をまだしようとしています。これは同じ厚生労働省の仕事でありながら全くの縦割り仕事で、思想の統一性に欠けたモノです。そもそも自己に責任がないのに、自立のための自己負担を強いられる事自体に大きな問題がある訳ですが、こういった矛盾は一体どうすれば消えるのでしょうね。
 今日閣議決定された「2008年障害者白書」によると、障害福祉に満足しているという声は67.9%、不満であるとするのは32.7%で、満足の理由としては「職員や介護者等の接し方が良い」が62.8%と、現場の担当者に対する評価は概ね高いと考えて良いようです。問題は「不満である」とする理由で、「費用負担」の37.6%が最も多く、次いで「サービス内容が制限されている」が36.8%となっています。介護保健制度や支援費制度が始まった時には「自分に必要なサービスが何かを自分が選び、決める事が出来る」というのがもっとも大きなメリットであると謳われていた訳ですが、現実にはそうではないというのがこの数字を見ると解るのではないでしょうか。また、その自己負担が様々な意味で生活の負担になっているケースが多く、利用したくても費用的な制限がかかってしまうなどの問題もあると考えられます。また、医療・保健に関しても同様に調査されていて、満足であるとするのが67.9%、不満であるとするのが25%、不満とする理由はこれも「費用負担」が45.7%と不満の一位となっています。
 福祉サービスや医療制度を利用しなければいけない状態の人というのは多くの場合所得がそう多くない訳で、所得の格差は広がっていますが、障害や疾病を起こす事は所得とは関係なく平等にある訳で、現在の制度では所得の多い人は十分なサービスを受けれたり、医療も最新の高度な治療が受けられたりと所得格差は障害や疾病の発症後のQOLの差を決定づける事になります。こういった事も憲法25条に違反しているのではないかと考える事が出来ます。これらの現実を見た時に、橋下氏は財政の健全化と最低限の健康で文化的な暮らしの保障とどちらを選ぶのでしょうか。人の命は何物にも変えられないと本気で思っているのなら、財政再建とは別にこれらの関しては保障し続ける事が行政としての責任ではないでしょうか。


テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

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